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大阪・東京で死亡重傷事故増、大型車比率も上昇

2026年5月11日 (月)

調査・データ全日本トラック協会は、2025年1-12月の事業用貨物自動車による死亡・重傷事故の統計分析結果を公表した。警察庁の交通事故データを基に、発生地や道路区分、事故類型、運転者属性などを多角的に分析したもので、営業用トラックが第1当事者となった死亡・重傷事故973件を対象としている。

2025年の死亡・重傷事故件数は973件で、死者・重傷者数の合計は1038人となった。営業用トラック1万台あたりの死者・重傷者数は7.81人で、全ト協が「トラック事業における総合安全プラン2025」で掲げる「970人以下」「1万台あたり6.5人以下」の目標には届かなかった。一方、事故件数自体は前年の994件から21件減少している。

発生地別では、大阪府が136件で最多となり、東京都98件、埼玉県88件、神奈川県57件、千葉県53件と大都市圏に集中。前年同期比でも大阪府は16件増、東京都は14件増となり、北海道や福岡県、静岡県でも増加が目立った。一方、埼玉県は16件減、京都府は14件減、千葉県は12件減となった。

道路区分別では、一般道路での事故が842件と全体の86.5%を占め、高速道路等は131件にとどまった。高速道路での件数自体は少ないものの、大型車の割合が73.3%に達しており、高速域での大型車事故の比重が高い状況が浮き彫りとなった。

車両区分別では、大型トラックによる事故が514件で全体の52.8%を占めた。中型車は408件、普通車は51件だった。前年との比較では大型車の割合が3.5ポイント上昇しており、一般道路、高速道路とも大型車事故が増加した。一方、中型車事故は一般道路、高速道路の双方で減少した。

事故類型別では、「車両相互」が719件で73.9%を占め最多となった。続いて「人対車両」208件、「車両単独」46件となった。車両相互事故の内訳では、「追突(駐・停車中)」が140件で最も多く、「出会い頭衝突」139件、「左折時衝突」112件、「右折時衝突」80件が続いた。前年との比較では、左折時衝突や出会い頭事故の割合が上昇している。

歩行者との事故では、「横断中 横断歩道」が81件で最多となり、横断歩道関連を含めた「横断中」の事故が全体の6割超を占めた。物流車両の市街地配送や交差点通行時における歩行者確認の重要性が改めて示された格好だ。

行動類型別では、「等速(直進)」中の事故が481件で約半数を占めた。左折143件、右折138件も多く、交差点通行時の事故リスクが依然として高い傾向が続く。時間帯別では「8-10時」が149件で最多となり、午前帯に事故が集中した。深夜早朝の「22-6時」も全体の2割超を占めており、長時間運行や夜間運行への対策も課題となる。

運転者の年齢層別では、「50-54歳」が190件で最多となり、「55-59歳」168件、「60-64歳」151件が続いた。50代が全体の36.8%、60歳以上も26.8%を占めており、ドライバー高齢化が事故構造に影響している実態もうかがえる。一方、免許取得10年以上の運転者による事故が86.4%を占めており、経験年数だけでは事故抑止につながらない現状も示された。

全体件数は減少したものの、大型車比率の上昇や都市部での事故増加、交差点・横断歩道周辺での事故集中など、物流現場に直結する課題が引き続き確認された。特に一般道路での事故比率が9割近くを占める構造は変わっておらず、配送密度が高まる都市部での安全対策や、左折・追突事故への対策強化が引き続き求められる。

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