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1-3月の国内荷動き動向が悪化の見通し、日通総研調べ

2015年1月28日 (水)

調査・データ日通総合研究所が28日に発表した企業物流短期動向調査(物流短観)の結果によると、昨年10-12月の国内向け出荷量荷動き指数は、同年7-9月実績から横ばい(マイナス4)で推移したものの、1-3月の見通しは5ポイント低下してマイナス9と、荷動きがさらに悪化する見通しとなった。

1-3月の輸送機関別利用動向指数は、全輸送機関でマイナス傾向から脱せず、利用の減退が続く見通し。鉄道コンテナが10-12月実績から改善する一方、ほかの輸送機関は悪化する。また、1-3月の輸出入貨物量荷動き指数も全輸送機関で悪化する見込みで、外貿コンテナ輸出はプラスを維持するものの、外貿コンテナの輸入、国際航空の輸出・輸入でマイナスとなる見込み。

■15業種中、13業種の荷動きが悪化の見通し、1-3月の国内向け出荷量動向
10-12月の業種別荷動き指数は、全15業種中鉄鋼・非鉄など4業種がプラス、電気機械、精密機械がゼロ水準で、生産財卸など9業種がマイナスとなった。15年1-3月は、精密機械がプラスに浮上する一方、鉄鋼・非鉄など4業種がマイナスに沈むなど、11業種で悪化が見込まれ、プラスの業種は一般機械、精密機械の2業種にとどまり、残り13業種がマイナスになると予測した。

10-12月の輸送機関別利用動向指数は、一般トラックなど4輸送機関で7-9月実績よりも改善したが、全輸送機関ではマイナスを示しており、1-3月も鉄道コンテナを除いて悪化する見通し。この結果、全輸送機関で引き続きマイナスとなり、利用の減退が続く。

10-12月の輸出入貨物の荷動き指数は、外貿コンテナの輸出入、国際航空の輸出でプラスを示す一方、国際航空の輸入はマイナスに落ち込んだ。7-9月実績との比較では、外貿コンテナの輸入のみ上昇した。1-3月は、全輸送機関で悪化する見通し。外貿コンテナの輸出でプラスを維持するものの、外貿コンテナの輸入、国際航空の輸出・輸入ではマイナスとなる。

10-12月の在庫量と営業倉庫保管量は、原材料在庫、製品在庫で動向指数が上昇する一方、営業倉庫保管量は横ばいで推移し、すべての指数がプラスとなった。1-3月は、すべての動向指数で低下が見込まれ、製品在庫、営業倉庫保管量は増減なしにとどまる一方、原材料在庫はマイナスに沈む見通し。

10-12月の運賃・料金動向指数は、一般トラック、内航コンテナ、国内航空で7-9月実績よりも上昇し、全機関でプラスとなった。1-3月は一般トラック、倉庫保管料で低下し、国内航空は横ばいとなる。残る3機関では上昇方向に動き、全機関でプラスとなる見込み。特に一般トラック、特別積合せトラックは運賃の上昇圧力が依然として強い。

10-12月の物流コスト割合動向指数は、全15業種中、精密機械が唯一マイナスを示し、残り14業種がプラスとなった。業種全体ではプラス30と7-9月実績からは6ポイント上昇。1-3月は4業種でプラス幅が拡大する一方、過半数の業種で低下する。この結果、業種全体の物流コスト割合動向指数は4ポイン低下してプラス26と見込まれ、増勢がやや弱まるものの、物流コスト割合の上昇圧力は依然として強い。