国際富士ゼロックスは6日、アジア・パシフィック統合リサイクルシステム拠点「富士ゼロックス・エコ-マニュファクチャリング」社で、使用済み商品・消耗品などの再資源化率が2009年度に99.8%となり、「廃棄ゼロ」を達成したと発表した。
エコ-マニュファクチャリング社は04年12月に稼動、アジア・パシフィック地域の9か国・地域から自社回収した複写機・プリンターなどの使用済商品やカートリッジを、鉄系、アルミ系、レンズ、ガラス、銅系など74カテゴリーに徹底的に分解・分別し再資源化している。稼働から10年3月までの間に約13万1000台の使用済み商品を回収、約2万1200トンの再生資源量を創出した。
富士ゼロックスでは、エコ-マニュファクチャリング社の取り組みとして(1)中間処理業者に委託することなく、使用済商品の国境を越えた回収、分解、有害物の無害化を行なう(2)再資源化率を確実に向上させ、限りなく「廃棄ゼロ」を目指す(3)量を確保することで生産性を高めるとともに、処理費用は各国販売会社が負担する国際公平分担を行なう(4)拠点国タイにとっては、国内の「廃棄物」を削減できるほか、新しい産業システムを創出するきっかけとなる――といった特長を挙げている。
富士ゼロックスは95年に再利用部品を導入した商品を日本市場に導入し、資源循環システムを本格稼動、00年8月に日本で初めて、回収した使用済商品の「廃棄ゼロ」を実現。アジア・パシフィック、中国の環境負荷低減に対しても責任があるという観点から、04年12月にタイ、08年1月に中国の蘇州を拠点として、日本と同じ品質のシステムを本格稼働していた。