富士ゼロックス、3か国で廃棄ゼロ達成

拠点・施設富士ゼロックスは11日、韓国、オーストラリア、ニュージーランドの3国で、自社回収した複写機・プリンターなどの使用済商品やカートリッジを、鉄、非鉄、プラスチック、ガラスなどのカテゴリーに分解・分別して再資源化するリサイクルシステムを構築、稼働させ、6月に「廃棄ゼロ」を実現したと発表した。

2011年度からトライアルを開始、ことし1月に正式稼働し、その後3か月の初期流動を終結して定常稼働に入った。6月に「廃棄ゼロ、汚染ゼロ、不法投棄ゼロ」を達成した。

バーゼル条約改正案や、有害廃棄物輸出に関する国別規制の動向などにより、OECD加盟国から発展途上国への廃棄物越境移動の問題が懸念されている。

韓国、オーストラリア、ニュージーランドの富士ゼロックス販売会社では、これまで使用済み商品などをタイの統合リサイクル拠点に運搬していたが、こうした国際動向を踏まえて自国内での再資源化を検討、リサイクルシステムを稼働したもの。

同社は、1995年に業界で初めて再使用部品を導入した商品を日本市場に導入し、資源循環システムを稼動。2000年8月に日本で初めて、回収した使用済商品などの「廃棄ゼロ、汚染ゼロ、不法投棄ゼロ」を実現した。

また、04年12月にはアジア・パシフィックの9か国・地域で使用済み商品などを処理する「統合リサイクルシステム」をタイで構築し、09年度に「廃棄ゼロ」を達成。中国でも08年1月に、中国本土31省市の使用済み商品などを処理する統合リサイクルシステムを江蘇省に構築し、10年に「廃棄ゼロ」の再資源化を達成した。