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【タイ洪水、物流情報】水位上昇続くも港湾の浸水なし

2011年10月20日 (木)

話題近鉄エクスプレス(20日正午時点)
近鉄エクスプレスが20日発表した同日正午時点の情報によると、新バンコク(スワナプーム)国際空港、バンコク港、ラムチャバン港、ラッカバンICDは、通常通りのオペレーションが行われている。

 

ラッカバン工業団地、バンチャン工業団地、バンプリ工業団地、ウェルグロウ工業団地は現時点で浸水していないが、「ここ数日で浸水の可能性有り」と注意勧告が出ている。

 

郵船ロジスティクス(20日正午時点)
郵船ロジスティクスが20日発表した情報によると、バンコク市内では現在でもチャオプラヤ川、運河の水位が上昇しているが、港湾、空港は通常通りのオペレーションが行われている。

 

商船三井ロジスティクス(20日午前8時時点)
商船三井ロジスティクスによると、タイの洪水被害は現在も拡大が続いている。洪水による浸水被害が発生しているのは、サハ・ラタナナコン、ロジャナ、ハイテク、バンパイン、ファクトリーランド、ナワナコンの6つの工業団地で、ラッカバン工業団地は18日午後、入居企業に対して退去準備(操業停止)が要請されたが、19日朝の段階では工業団地内への浸水は発生していない模様。

 

日本発バンコク向けのフライトは、旅客・貨物便ともにほぼスケジュール通りの運航となっている。新バンコク国際空港(スワンナプーム空港)は、平常通り稼動しているが、スワンナプーム空港公団は航空会社に対し、増水の度合いに応じて3段階での対処方法を提示し、避難体制を整えるよう要請している。

 

バンコク港(PAT)は、CY、CFSエリアで浸水の被害は出ておらず、チャオプラヤ川の水位(20日午前8時時点)は、コンテナバース岸壁の下約1.15メートル。バンコク港の大潮は27日-31日に迎える見通し。商船三井では、レムチャバン港寄港サービスの利用とコンテナ搬出入を推奨。またバンコク港(PAT)で揚げ荷役される貨物の早期ピックアップを呼び掛けている。

 

バンコク港(サハタイ)では、ヤード内で空コンテナを一段目に置き、実入りコンテナは2段目以上に留め置く対策を実施。バンコク港(TPT)では、河川の氾濫による水の浸入を防ぐため、防波堤(50センチメートル)を設置。コンテナの底上げ(40センチメートル)を行うとともに、実入りコンテナは2段目以上に留め置く対策が行われている。

 

ラッカバン(ESCO)では、CY、CFSエリアの浸水被害は出ていないものの、周辺に洪水被害が出ており、一般道路からのアクセスに影響が出る見通しとなっている。商船三井では、コンテナの底上げを行うとともに、実入りコンテナは2段目以上に留め置く対策を実施。また、当面の間、ラッカバン受け、ラッカバン渡しを見合わせている。輸出貨物はレムチャバンへ直接搬入、輸入貨物はレムチャバンから直接搬出するよう、協力を求めている。レムチャバン(TIPS)は通常通り稼動している。

 

現地道路は、広範囲で冠水・水没などが発生。空港周辺では護岸補強などの防災工事のため、アクセスルートの一部が19日朝から一部通行止めになっており、迂回措置が取られている。各地で浸水地域を避けるための迂回ルートの利用による渋滞も発生しており、バンコク周辺の配送には通常より時間がかかっている。