財務・人事鴻池運輸が10日発表した2018年3月期第1四半期(4-6月)決算は、燃油価格の上昇による配送コストの増加や米子会社の新冷凍・冷蔵倉庫の建設遅れによる既存倉庫の修繕費の増加で増収減益となった。
複合ソリューション事業は、鉄鋼関連分野が粗鋼生産量の減少により生産工程付帯業務は前年並みにとどまったものの、製鉄所内の火力発電所工事受注や子会社の亜鉛のリサイクリング業務が好調となり、全体として増加した。
食品関連分野も飲料等製造請負業務、配送センター業務が堅調に推移したほか、メディカル関連分野の院内物流の増加や、空港関連分野でのグランドハンドリング業務、機内清掃業務の伸長も寄与し、3.9%の増収。セグメント利益は4.6%の増益となった。
国内物流事業は昨年移転した顧客センター内のオフィス用品の配送センター業務が好調を維持。取扱ブランドの増加によりアパレル品取扱業務が伸長したこと、配送先店舗数の増加によりコンビニエンスストア向け商品の配送センター業務が増加したことで2.8%の増収を確保した。一方、セグメント利益は子会社の工作機械や建設資材の運搬業務が減少、燃油価格の上昇による配送コストの増加により13.4%減少した。
国際物流事業では、中国からの家電製品輸入業務の低迷、子会社の鋼材輸送業務が伸び悩み、昨年好調だったタイ子会社における冷菓取扱業務の減少があったが、アジア向け電子部品輸出業務の増えたほか、自動車部品の搬送装置取扱業務の獲得、産業機械の輸送・据付業務の増加により、2.2%増収となった。しかし、セグメント利益は米会社で新冷凍・冷蔵倉庫の建設遅れによる既存倉庫の修繕費増加により、42.1%の減益となった。
■2018年3月期第1四半期
累計(百万円) | 前年同期比 | 対売上高利益率 |
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売上高 | 66,913 | 3.5% | |
営業利益 | 3,031 | -2.9% | 4.5% |
税引前利益 | 3,138 | -0.1% | 4.7% |
当期利益 | 1,954 | -12.7% | 2.9% |