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パナソニック、高速PLC拡大へIoT活用の実証開始

2017年9月5日 (火)

サービス・商品パナソニックは5日、同社が開発した高速PLC技術「HD-PLC」の利用範囲拡大に向け、実証実験を開始すると発表した。

実証実験は、工場や大規模施設を対象にモーター系の動力用三相電力線や、LED照明に使用される基幹の三相電力線などを通信用として利用するためのもので、既存の電力線を利用することにより、新たな通信線の配線が不要となり、無線の不感場所にも活用できるという。

また、高速PLCの国際規格「IEEE1901」にマルチホップ技術ITU-TG.9905を対応させることで、接続端末が1000台規模のシステムを実現できるようになる。

これにより、複数の端末間をホップさせ、電力線を使った数キロ程度の長距離通信が可能になり、大規模施設などでのネットワーク化に対応できるようになった。

例えば、工場や大規模商業施設でHD-PLCマルチホップを活用すると、頻繁に発生するレイアウト変更に柔軟に対応できるようになるほか、無線通信に比べてセキュリティ強度の高いネットワークを安価に構築することが可能になる。

同社は福岡事業場の屋外で利用に向けた実験を行っているが、新たに、佐賀工場を実証工場として、10月からHD-PLCを三相電力線で利用した実証を開始する。こうした取り組みを通じ、技術的な課題抽出やIoTアプリケーションなどの実用化に向けた検証を進めていく、としている。