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商船三井、「アドバイス型」障害物認識システムで共同研究

2017年12月21日 (木)

ロジスティクス商船三井は21日、ロールス・ロイス社と、アドバイス型障害物認識システム(IAS)を共同研究する契約を締結したと発表した。

商船三井は将来の自社運航船の安全運航・効率運航の向上を目指し、自律航行船の実現に向けて積極的に技術開発を行なっている。今回、その要素技術となりうるロールス・ロイス社のIASを実船搭載して研究を行う。

▲IASの活用イメージ

IASは既存の舶用レーダーなどの航海計器に加えて新たなセンサーを設置し、取得データを融合・分析することで本船周囲の航行船や障害物など検知し、操船中の船員に的確かつ即座に操船補助情報を提供するシステムを開発目標としている。

さらに将来的には、本船航行海域の気象や航路情報などのデータ融合や、AIを導入するなどの試みにより高い精度の障害物探知と、先進の人間工学による乗組員へ情報提供ができるユーザーインターフェースを実現し、現在商船三井が取り組んでいる自律航行の基礎技術につながることも期待されている。

▲IASを試験搭載する「さんふらわあ」

研究は、商船三井グループのフェリーさんふらわあが瀬戸内海で運航するフェリーにIASを試験搭載して実証試験・将来の開発について研究する。瀬戸内海は日常的に多数の船舶が航行する世界でも有数の混雑海域で、さまざまな海域データが取得できるという。海域データを商船三井とロールス・ロイス社が共同で収集・分析し、将来のシステム実用化調査とその研究を行う。