ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

トラック販売のプロアース、破産手続開始決定

2018年2月28日 (水)

M&A帝国データバンクによると、建設機械やトラックの販売を手がけたPROEARTH(プロアース、神奈川県厚木市)は、28日までに東京地裁で破産手続き開始決定を受けた。

同社は2007年9月に設立され、特殊重機を多く保有して現場ごとに適した重機を提案し、急速に業容を拡大。本店のほか宮城県や熊本県などに拠点を設け、17年7月期には177億1700万円を売り上げるなど、10年で関東有数の建機・トラック販売業者へ成長した。

熊本の災害復旧復興工事などで積極的な営業活動を展開し、利益率の高いリース部門に注力するなどして業容拡大を目指していたが、資金需要が旺盛で銀行借入金が膨らむなど財務面は脆さを抱えていた。

急成長の原動力となったリース部門で「特異な営業手法」などの風評が立ち、17年3月の東京国税局の監査では法人税の追徴課税を余儀なくされていた。建設機械の大量購入など大型投資に伴う決済が集中した昨夏には資金繰り難がささやかれるなど、徐々に信用不安が高まる状況となっていたという。

こうしたなか、17年10月2日に大口取引先の1社だった土木工事業者の日商(仙台市)が破たん。多額の不良債権が発生し、取引先の警戒感が高まり信用収縮が一気に進んだことで、同年12月26日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請した。

18年1月11日に同地裁から再生手続き開始決定を受けていたが、スポンサー企業からの支援が得られず再生計画の見込みが立たないことから、2月1日に再生手続き廃止が決まり、破産手続きへと至った。

負債は、民事再生法の申請時点で債権者357人に対し151億8539万円。