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1月の内航輸送、貨物船・タンカーとも前年並み

2018年3月22日 (木)

調査・データ日本内航海運組合総連合会(内航総連)がこのほどまとめた1月の内航輸送実績は、貨物船輸送量が1736万4000トン、油送船(タンカー)が1098万2000キロリットル・トンでそれぞれ前年同月並みとなった。

貨物船のうち主要品目別にみると、鉄鋼は需要増加による輸送が継続しているほか、神戸製鋼が10月に高炉閉鎖したため、製鉄所間の製品輸送が増加し、5%増。原料は1%増、石灰石は堅調に推移している。一方で金属鉱は神戸製鋼の高炉閉鎖に伴う横持ち輸送が減少し続けている。

燃料は厳冬で低温が続いたが、その他の電源による供給の影響や石炭専用船の入渠が見られたため、石炭の減少が全体を押し下げ12%減。紙・パルプは引き続き、段ボール古紙などが好調だったが新聞用紙は需要の減少が見られ11%減。

雑貨は4%増、低温のため衣料品の輸送が目立った。沖縄航路が好調。ホテルの建築資材、春節前の観光客による食料品・消耗品などの輸送が見られた。1月22日にあった大雪で除雪・融雪が進まず、高速道路の通行止めや工場が停止しており出荷ができないといった影響が見られたため、下旬は空きスペースが埋まらないまま運航した船も見られた結果、2月に繰り越された貨物があった。

自動車は販売台数の落ち込みから1%減。セメントは堅調で1%増となった。

一方、タンカーでは、黒油が降雪の影響で太陽光の電力供給不足から、一部で石油火力向けの輸送も見られたことやA重油の需要もあったが、その他の電力の供給が見られたため全体としては低調となり3%減。

白油(ガソリン・灯油・軽油)は1%増。時化の影響で不荷役や避難なども相次いだが、寒波により灯油需要は旺盛となった。ケミカルは需要が好調となで6%増、船腹不足からフル稼働となっている。

高圧液化は3%増。LPGは厳冬による需要の高まりが見られ、輸送は堅調に推移した。高温液体は13%減。アスファルトは一部で製油所間転送が見られたが、全体として販売は低調だった。 耐腐食は2%減、苛性ソーダ、硫酸が減少。前年同月の需要が高水準だったため減少している。