ARDNテクノロジー、重貨物ドローン量産へ生産拠点拡張

サービス・商品ロシアのARDNテクノロジー社は13日、重貨物向け産業用「SKYFドローン」の小規模量産を開始するため、生産拠点を3倍に拡張した、と発表した。

この体制で生産される最初のSKYFドローンは、すでに契約済みの顧客での運搬を含むテスト運航に使用される。そのテスト結果は開発チームで検討され、2020年までに欧州で量産体制を開始する計画。

SKYFドローンは「ハルク」とも呼ばれる重貨物向けに特化した産業用ドローンで、最大400キロの貨物運搬、最長350キロの運航が可能。農薬大手のシンジェンタ社やロシア郵便事業などをクライアントとし、すでに一部テストフライトを成功させている。

ことしからはSKYFchainという世界初の「BtoR」（Business to Robots）ドローンオペレーティングプラットフォームの開発を進めている。SKYFchainはブロックチェーンに基づくスマートコントラクトを活用することでドローン管理者、クライアント、保険会社などの金融機関、規制当局などの市場参加者間での利用契約、許認可手続きの自動締結、自動実行を実現する。4月には日本の航空宇宙防衛コンサルタンティングファームCARCIEL（カーシエル、東京都中央区）と共同開発契約を締結した。

■アレクサンドル・ティモフェエフARDN Technology・SKYFchain CEOのコメント
「私たちはカザンの生産拠点を拡張し、現在は月に3-4機のドローンを生産可能となった。初期のドローンは、さまざまな分野でのテスト運航に使用される。例えばドローン運航におけるデータ収集・処理、貨物運搬、消火作業などだ。これらのテストはすべての状況や業務で成功するだろう。テスト運航の第一段階としては関連する条件や課題を見分けることが必要となる。これにより完全版ドローンの設計、開発が加速される。すでに開発・デザインオフィスは拡張し、人員も増やす予定だ。今回の生産拠点拡張により1000立方メートルの広さのユニークなテストセンターを開設し、将来的に必要になると想定されるオペレーション用の練習スタンドも設置した」