川越に13万m2倉庫完成、プラスロジなど3社利用決定

拠点・施設三井不動産とプロロジスが埼玉県川越市で共同事業として開発を進めていた大型賃貸用物流施設「MFLPプロロジスパーク川越」が6日、完成した。6万平方メートルの敷地にダブルランプウェイを備える地上4階建て、延床面積13万平方メートルのマルチテナント型施設として、圏央道以南の関越自動車道沿いでは最大規模。プラスロジスティクス、多摩運送など3社が利用を決めている。

プラスロジスティクスは首都圏への文具・日雑ケース品の新規配送センターとして、多摩運送は冷凍・冷蔵食品の配送センターとして、それぞれMLFPプロロジスパーク川越を利用することにしている。

現地は関越自動車道川越ICから車で7分に位置し、東名・中央・関越・東北道といった主要高速道路へ接続しやすいため、都心と全国の各方面を効率的に結ぶ輸送ポテンシャルの高さが特徴。西武新宿線南大塚駅から徒歩6分と通勤の利便性に優れ、人材確保の点でも有利だ。

施設はダブルランプウェイにより、各階のトラックバースに45フィートコンテナセミトレーラーが乗り入れることが可能で、ワンフロアは中央車路を隔てて8500坪、最小賃貸区画を2000坪とするほか、1階の床荷重を2トン（1平方メートルあたり）、基準階を1.5トンとするなど幅広いニーズに対応できる仕様とした。

敷地内はトラックと乗用車の動線を分け、1階西側を両面バース、住宅が近接する東側は乗用車専用駐車場とし、作業効率と安全性を両立。全館LED照明を採用し、地下水を植栽潅水・非常時生活用水へ利用する設計としたほか、非常用自家発電機や衛星電話、緊急地震速報通知システムを備えるなど、環境やBCPに配慮した。地盤は強固で浸水リスクが少なく、災害に強いエリアで「6月に発生した大阪府北部地震などで学んだ対策を実施している」という。

外壁には、「川越唐桟」（かわごえとうざん）という川越の名産品をイメージしたデザインを施し、歩行者用入口の前には小江戸川越にちなんだ江戸彼岸桜をシンボルツリーとした広場を公開、「まちや周辺地域とのつながりを大切にした施設づくりを行った」。歩行者用入口最上階は家具や設備に工夫を凝らし、250席を確保したカフェテリア、パウダーコーナーのあるトイレを設けて共用部の充実を図った。

■「MFLPプロロジスパーク川越」概要
施設名称：MFLPプロロジスパーク川越
開発地：埼玉県川越市南台1-9-3
構造：地上4階建て、RC+S造
敷地面積：5万8749平方メートル（1万7771坪）
延床面積：13万1272平方メートル（3万9709.坪）
着工：2017年8月
竣工：2018年10月