ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

物流小委員会、特車審査短縮へ新制度を検討

2019年10月31日 (木)

話題国土交通省の物流小委員会は10月31日、特殊車両(特車)通行許可制度の今後の方向性を明らかにした。

自動審査システムで完結する申請については、平均審査日数が8.5日と目標の10日を達成しているが、完結しないものは平均35.7日となっていることから、新しいシステムを導入し、適用拡大と機能向上を進める一方で、事前登録を用いた新たな制度の創設を検討している。

▲車載型重量計(OBW)、出所:国交省

検討している新制度は、申請する車両の車両情報、ETC2.0車載器、積載可能重量、重量の把握方法などを事前に登録することで、国が提示した通行可能経路を許可を受けずに通行可能とするもので、ETC2.0と車載型重量計(OBW)の搭載が登録の要件となる。

国と地方公共団体が協力して道路情報の電子化を進めることで、地方道についても国が一元的に通行可能経路を提示できるようになり、事前登録を受けた車両は提示された経路を自由に選択できるようになる。

事前登録、登録手数料の徴収、通行可能経路の通知を行うのは、国から指定された外部団体で、国は登録車両の情報を外部団体から提供してもらい、ETC2.0を用いた通行経路記録のモニタリングを行うほか、OBWなどによる重量計測記録や荷主からの依頼書などの定期報告を受け取る。

▲自動計測装置(出所:国交省)

新しい制度では、自由度が上がる一方、過積載の取り締まりが緩慢になるおそれがあるため、国、高速道路会社、地方公共団体間で過積載の履歴を共有するほか、自動計測装置を増設し、現地取り締まりの回数を増やすなどの対策をとる。また、警告書発出の基準となる違反累計回数と、違反者公表の基準を引き下げることで過積載の抑止力を強化する。

関連記事
申請経路統一へ特車許可オンラインセンター開設
https://www.logi-today.com/352787(19年9月27日掲載)

北陸地整、無許可通行など3台に措置命令・警告
https://www.logi-today.com/355936(19年10月30日掲載)

NEXCO中日本、27トン超過走行で関西興業を告発
https://www.logi-today.com/348326 (19年8月8日掲載)