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名門大洋の新造船「フェリーきょうと」が進水

2021年5月14日 (金)

荷主三菱造船(横浜市西区)は13日、鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)と名門大洋フェリー(大阪市西区)から受注していた2隻の大型フェリーのうち、1番船の命名・進水式を三菱重工下関造船所江浦工場(山口県下関市)で行った。

鉄道・運輸機構と名門大洋フェリーの共有船となる新造大型フェリーの1番船は「フェリーきょうと」と名付けられ、艤装工事、試運転を経て12月にも引き渡される。名門大洋フェリーが2002年から運航する「フェリーきょうとII」の代替船として、同月から大阪-北九州・新門司航路に就航する。

フェリーきょうとは長さ195メートル、幅27.8メートル、深さ20.3メートル、総トン数1万5400トンと、名門大洋フェリーが運航してきたフェリーのなかでは過去最大。675人の旅客定員と12メートルトラック162台、乗用車140台の積載能力を持つ。

内装デザインは、日本の情緒を感じさせる「古都のたたずまい」をコンセプトとし、船体の大型化による広々とした公共スペースと開放感のある展望レストラン、展望浴室、展望ラウンジが快適なクルージングを提供。乗用車用積載スペースを旅客甲板に確保し、客室の大部屋を廃止してベッド化する。

推進プラントはハイブリッド型アジマス推進加勢方式を採用し、空気潤滑システムと組み合わせることで、大型トラック1台を運ぶのに必要な燃料消費量を既存船から35%削減、操船性も向上させる。省エネによるCO2低減に加え、ハイブリッド型スクラバーを装備することで大気中に放出するSOx(硫黄酸化物)も低減する。