ロジスティクス日本貨物鉄道(JR貨物)は25日、西日本の大雨で運転を見合わせていたJR中央線の貨物列車の運行について、9月3日に再開すると発表した。同じく不通となっている山陽線の貨物輸送については、9月上旬の再開を見込む。
JR貨物による中央線の貨物輸送は、多治見駅(岐阜県多治見市)と塩尻駅(長野県塩尻市)の間で貨物列車の運転を見合わせている。土砂流入や信号機器室の損傷が発生したが、現地での復旧工事が進んでいることから、9月3日の運行開始を決めた。
山陽線については、山口県内で線路の路盤が流出するなどの被害を受けたことから、新南陽駅(山口県周南市)と北九州貨物ターミナル駅との間で貨物列車の運行を見合わせている。8月19日より、広島貨物ターミナル駅(広島市南区)・新南陽駅と北九州貨物ターミナル駅・福岡貨物ターミナル駅(福岡市東区)の区間でトラックによる代行輸送を開始。23日からは、新南陽駅と宇部駅(山口県宇部市)・下関駅(同県下関市)も代行区間に加えた。さらに27日からは、岡山貨物ターミナル駅(岡山市北区)と北九州貨物ターミナル駅(北九州市門司区)を結ぶ区間でもトラック代行輸送を始める予定だ。
新南陽駅と北九州貨物ターミナル駅・福岡貨物ターミナル駅を結ぶ代行輸送では、輸送力を12フィートコンテナ30個から40個に33%高める。運行再開の日程が決まらないなかで、西日本の幹線における貨物輸送量を確保する狙いだ。