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あす関東で大雪、国交省が緊急発表

冬タイヤ未装着で立ち往生、事業者に行政処分

2022年2月9日 (水)

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行政・団体国土交通省は、10日から11日にかけて、関東甲信地方を中心に大雪に警戒するよう、運送事業者とドライバーに向けて緊急の呼びかけを行った。9日午後に発表した。呼びかけには、冬タイヤ未装着などで立ち往生した事業用自動車に対し、安全管理義務違反として事業者に行政処分を行うことも盛り込まれており、運送会社の運行管理者は、営業所に緊急の通達を出す準備を始めるなど、車両整備の徹底への対応に追われている。

国交省によると、10日から11日にかけて関東甲信地方を中心に大雪となるところがあり、関東地方南部の平野部でも積雪となるおそれがある。東京23区では、11日12時までの24時間で、5~10センチの降雪量を予想している。

気温が予想より低くなった場合には、東京23区をはじめ関東地方南部の平野部でも警報級の大雪となる可能性があるとしている。

昨年末やことし1月6日からの大雪の際には、冬タイヤの未装着などが原因の大型車の立ち往生によって、大規模な影響が生じた。同省によると、運送事業者への冬タイヤ装着を求める周知は毎シーズン行っていたが後をたたず、再発防止の徹底が必要だった。

そうしたことを受け同省は、冬タイヤの未装着などにより立ち往生した事業用自動車に対し、悪質な事例については、監査をした上で、安全管理義務違反として、事業者の行政処分を行うことを発表した。

緊急発表ではこのほか、チェーンの携行と早めの装着やタイヤの摩耗劣化への十分な注意、最新の気象情報や交通情報などに留意することを運送事業者に求めている。

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都内に本社を置く大手物流会社の運行管理者は9日15時現在、車両整備の徹底や、トンネルの出入り口や橋の上での運転に注意するようドライバーへの注意喚起を含んだ通達を、全国の営業所向けに作成している。

冬タイヤの未装着などにより立ち往生した事業用自動車に国交省が行政処分を検討していることについて、同社の運行管理者の男性は「いいことだと思う。我々は不要不急でやっている訳ではないので、どうしても大雪のなか運行する必要がある。1台が立ち往生したら、それにつられてほかの車両も立ち往生になり、迷惑がかかる。周りに迷惑がかからないように、プロとしてちゃんとしなさいよということなのではないか」と理解を示した。

その上で「営業所ごとの事情があるので、運行管理者の我々が100%対応できるかというと分からないが、それでも冬タイヤ装着の徹底をはじめとする車両整備はもちろん、注意喚起や通達をして十分な努力をしていきたい」と万全の体制で臨む心構えを示した。