国際欧州委員会は16日、陸上輸送と複合輸送に関する国家補助ルール「LMTガイドライン」と、「輸送分野ブロック免除規則」(TBER)を採択した。鉄道や内陸水運など環境負荷の低い輸送手段への転換を促す制度で、3月30日に施行する。TBERの適用期間は2034年12月31日までで、LMTガイドラインは期限を設けない。
新ルールは、08年に制定された鉄道事業向け国家補助ガイドラインを全面的に見直したもの。鉄道、内陸水運、短距離海運を含む複合輸送など、道路輸送より環境負荷が低い輸送手段を対象に、補助金の条件や適用範囲を整理した。複合輸送の場合、鉄道または内陸水運、もしくは短距離海運を組み合わせた輸送を含むことが条件となる。
ガイドラインでは、鉄道施設や内陸水路施設の建設・改修、新規鉄道貨物サービスの立ち上げなどへの投資・運営補助を認める枠組みを明確化した。また鉄道貨物分野における公共サービス義務の履行に伴う費用補填についても、補助の対象として整理した。さらに輸送の外部コスト削減や鉄道システムの相互運用性向上など、グリーン化とデジタル化に資する施策に対しては柔軟な支援を可能にする。
同時に、持続可能な輸送市場への新規参入を促す措置も盛り込んだ。中小企業や新規事業者が鉄道車両や内陸水運船舶を導入する際の資金アクセスを改善し、市場競争を維持しながら事業拡大を後押しする狙いがある。
TBERはこれらのガイドラインを補完する制度で、一定条件を満たす補助について欧州委員会の事前承認を不要とする。これにより加盟国は鉄道や内陸水運、複合輸送分野への支援策を迅速に実施できるようになり、行政手続きの簡素化にもつながるとしている。
今回の制度見直しは、19年に実施された既存制度の評価を踏まえたもの。評価では鉄道輸送へのモーダルシフトや鉄道システムの相互接続性の向上に一定の効果があったとされた一方、市場構造や技術の変化、EUの環境政策を反映した制度更新の必要性が指摘されていた。欧州委は今回のルール改定を通じ、道路輸送中心の物流構造から鉄道や水運を組み合わせた持続可能な輸送体系への転換を加速させる考えだ。
■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。
※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。
LOGISTICS TODAY編集部
メール:support@logi-today.com
LOGISTICS TODAYでは、メール会員向けに、朝刊(平日7時)・夕刊(16時)のニュースメールを配信しています。業界の最新動向に加え、物流に関わる方に役立つイベントや注目のサービス情報もお届けします。
ご登録は無料です。確かな情報を、日々の業務にぜひお役立てください。





















