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商船三井、日欧間カーボンオフセット海上輸送実施

2022年6月16日 (木)

環境・CSR商船三井は15日、規制や政策に関わらず民間セクターが自主的にクレジットを発行・活用する「ボランタリーカーボンクレジット」を活用し、日本から欧州向けの完成車海上輸送におけるカーボンオフセット航海を実施したと発表した。

現在の技術レベルでは削減が困難な二酸化炭素排出量に対するカーボンクレジットの活用について、海運における具体的な利活用を検討するためのパイロットケースとして実施。商船三井が運航する「BELUGA ACE」(ベルーガ・エース)は、マツダの完成車を船積みしてことし4月18日に広島港を出港。5月28日に英ブリストル港にて航海を終えた。


▲(左から)BELUGA ACE広島寄港時の荷役風景、船積みされたマツダ製完成車(出所:商船三井)

ベルーガ・エースが日欧間の航海で排出した二酸化炭素量は、燃料油の製造から本船で消費するまでの全過程を含めて約4000トン。その算出方法をはじめ、検証工程を含む二酸化炭素排出量の算出からカーボンクレジットによる全量オフセットに至るまでの全体プロセスも、第三者機関の認証を受けている。

商船三井は今回の取り組みで、ガーナと中国における植林・再植林プロジェクトで創出したカーボンクレジットを活用。いずれのプロジェクトも国際的なカーボンクレジット基準管理団体の認証を受け、過去5年以内に創出されたクレジットだ。これらのプロジェクトは大気中から二酸化炭素を吸収・除去するだけでなく、生物多様性の保全や地域住民の雇用創出にも貢献している。

商船三井グループは、ゼロエミッション燃料の研究開発や低炭素船への船舶更新といった最大限の排出量削減努力に加えて、多様なステークホルダーとの共創を通じてネットゼロ・エミッションを実現していく。