荷主産業機器メーカーの新明和工業(兵庫県宝塚市)は12日、水素の製造・貯蔵装置を製造するフレイン・エナジー(札幌市西区)と水素サプライチェーンを構成する製品の共同開発を行う契約を締結し、フレイン開発の脱水素装置の試作機を使った実験を開始したと発表した。新明和工業は将来的に輸送用機器向けの脱水素装置開発を検討しており、フレインとの共同開発を推進して商品化を目指す。
フレインは水素をトルエンと触媒反応させたMCH(メチルシクロヘキサン)の貯蔵や輸送に適した独自技術を用いた装置を開発。この技術の応用により、再生可能エネルギーから生成した水素を、安全性が高く輸送に適したMCHにいったん変換して貯蔵、利用地まで運び、MCHから水素を取り出すといったフローが可能となった。
また、同社は水素を使った小型の発電ユニットの製品化にも成功しており、これまで重量や体積がネックとなっていた産業車両や建設機械、港湾機械などへの適用が見込まれている。
新明和工業は自社の生産技術でこれらを安定して供給できると考え、輸送用機器向けの脱水素装置開発を見据えてフレインとの共同開発に至った。試作機を用いた実験では安全性や高効率化、生産性を検証するとともに、並行して量産化を見据えた課題の抽出も行う。
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