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三菱化工機など3社、水素吸蔵合金配送を実証

2023年8月22日 (火)

調査・データ三菱化工機は21日、那須電機鉄工(東京都新宿区)、日本フイルコン(稲城市)ととともに、「水素吸蔵合金配送システム」の認知度向上と実証実験のため、26日に開催される「南多摩駅夕涼み会2023」に水素を利用したクリーン電源を提供すると発表した。

▲南多摩駅前(出所:三菱化工機)

水素吸蔵合金配送システムは、製造した高純度の水素を専用のタンクに貯蔵し、電気を必要とする利用先まで運搬後、水素を再び取り出し、燃料電池を使って電力を供給・利用する一連のプロセスを指す。

▲水素吸蔵合金配送システムのコンセプト(出所:三菱化工機)

三菱化工機は、水素の製造と水素吸蔵合金配送システムへの供給を担当する。水素製造技術の知見を生かして開発した小型オンサイト水素製造装置は、高純度の水素をオンサイトで製造・供給することが可能で、今回の実証実験においては、水素製造の原料にカーボンニュートラル都市ガスを使用するため、水素原料のカーボンニュートラル化が図れる。

那須電機鉄工は、吸蔵合金・吸蔵合金ボンベ・吸蔵合金ユニットの製作を担当。水素吸蔵合金は金属の結晶中に水素を取り込み金属水素化物になり、未圧縮の水素と比較して300分の1までコンパクト化が可能で、10気圧以下で貯蔵できるため、高圧ガス規制の対象外で室温・大気圧下での取り扱いも容易になる。

日本フイルコンは、災害対策として開発された水素を用いた発電機で、3.5キロワットの能力を有する可搬型燃料電池システムの制作を担当。同システムでは、水素を使って発電する際に出る熱を燃料電池用の水素貯蔵容器の筐体に送って加温することで、貯蔵容器から効率的に水素を取り出すことが可能になる。

今回の実験で使用する水素は三菱化工機川崎製作所内で製造し、水素貯蔵容器に充てんして夏祭り会場まで運搬し、キッチンカーに隣接して設置する燃料電池から、南多摩駅夕涼み会の出店で使用する調理用機器・音響機器に電力供給する。

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LOGISTICS TODAY編集部
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