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国交省などゲストに、YEデジタルが物流未来図考察

2023年11月22日 (水)

話題YEデジタルは22日、最新の物流政策や先進的な物流技術を紹介するオンラインセミナー「物流の未来予想図」を開催。2024年問題に直面し、物流各工程の自動化の推進とサステナブルなサプライチェーンの変革が求められる物流業界の現状と未来について、行政による物流政策や、最新の効率化技術などを通して、これからの物流戦略について考察した。

基調講演では物流ジャーナリストの菊田一郎氏が登壇。物流課題解決への道筋をDX(デジタルトランスフォーメーション)、EX(従業員体験改革)、GX(グリーントランスフォーメーション)の3つの観点から提示した。

▲物流ジャーナリストの菊田一郎氏

持続可能な物流業界においては、生産性向上のための改革だけではなく、働く人々の環境保全のためのEX向上を目指すホワイト物流、環境保全のためのGXやグリーン物流の重要性を説き、改めてSDGsを最終目標に見据えた取り組みこそが必要と解説。自動化倉庫などの先進的なシステムを紹介しながら、そこをスタートに、より大きな目標へ向けて改革の意思を固めることが重要だとする。

現場課題解決の戦術としての変革ではなく、経営戦略としての攻めの変革こそがDXであり、顧客体験の価値化と従業員体験をデジタル技術でのビジネスモデル変革に加えて、地球と人の環境保全・SDGsの達成にも貢献することが、サステナブルな企業経営、物流業界の構築につながることを説明した。

▲国土交通省物流・自動車局物流政策課の笹口朋亮氏

特別講演では、国土交通省物流・自動車局物流政策課から物流効率化調査官の笹口朋亮氏が登壇し、「物流革新に向けた政策パッケージ」に焦点を当てて解説。施策の具体化が迫り、新たに「緊急パッケージ」で具体化された事項など、政府の物流戦略を掘り下げた。

講演では「物流革新に向けた政策パッケージ」「緊急パッケージ」における、「荷主・物流事業者の商慣行の見直し」「物流の標準化やDX・GXによる効率化の推進」「荷主企業や消費者の行動変容を促す仕組みの導入」の3つの柱について改めて解説した。今後、法制化も含めた規制的措置については次期通常国会への提出で具体化するとしており、物流革新へ向けた取り組みへの財政的措置と規制的措置の両軸により、24年問題への対応を進めていくとする。

その他にも、総合コンサルティングのアビームコンサルティング(東京都中央区)、桒迫勇次氏の特別講演では、「持続可能なサプライチェーン構築のための物流戦略」を解説。

また、カインズの次世代大型物流センターの自動化・省人化事例をロジスティクス事業部物流インフラ開発部の石那田篤氏から紹介。YEデジタル組込・制御システム本部物流DX事業推進部部長の浅成直也氏からは、自動化にあたっての倉庫運用管理システム(WES)のポイント解説など、デジタル技術を生かした多様な先端技術が、物流最適化にどのような効用をもたらすのかが紹介され、各領域での最先端の取り組みから、2024年4月で終わらない未来への展望が示された。

YEデジタルの玉井裕治社長からは、今回のイベントが、さまざまな立場の人々と一緒に未来の物流業界を考える機会として、新たな知見や連携のきっかけを見つけることで物流業界の発展に寄与することへの期待が語られた。

▲YEデジタルの玉井裕治社長

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