調査・データ市場調査会社のResearch Nester(東京都台東区)は12日、バイオ燃料市場は2036年までに現在の3倍以上の規模に達するとの調査結果を公表した。
同社はことし6月から7月まで、世界各国の530社を対象に対面やインターネットによる調査を行った。それによると、バイオ燃料市場の規模は23年で1155億米ドルとみられ、36年までに3511米ドルに達すると予測している。この間の年平均の成長率(CAGR)は8.2%。
成長の要因は、自動車の生産の増加とバイオ燃料を含む代替燃料の需要の高まるりと分析している。例えばブラジルでは、サトウキビ由来のエタノールが、新車販売の75%以上で使用される主要なバイオ燃料になっており、さらに、政府は国内で販売されるすべての新車がバイオ燃料で走行できるようにすることを義務付ける規則を定めた。しかし、バイオ燃料は生産コストが高く、市場の需要が制限される可能性があるともしている。
燃料タイプでは、エタノールセグメントが36年に7割の最大市場シェアを獲得すると予測。23年の国際エネルギー機関のレポートでは、28年までにバイオ燃料の世界的な需要が23%増加して2000億リットルに達すると予測されているが、この増加の3分の2はエタノールと再生可能ディーゼルによるものとなっている。さらに、エタノールは従来の化石燃料よりも環境への影響が大幅に少なく、ガソリンと混合する液体バイオ燃料として最も一般的となっている。
地域別に見ると、北米地域が市場シェアの3分の1を占め、最大の市場となると予想される。日本のバイオ燃料市場もかなりの市場シェアを獲得するとみられ、特に持続可能な航空燃料(SAF)の利用の高まりが市場の成長を促す可能性がある。日本政府もSAFの導入を後押しし、日本の航空会社もSAFの導入に積極的に取り組んでいる。
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