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大林組のNZ合弁会社、地熱由来の水素を供給

2024年9月27日 (金)

▲ミラカが導入したミルクタンカー「アオランギ号」(出所:大林組)

環境・CSR大林組は27日、ニュージーランドに設立した水素製造・流通を手掛ける合弁会社のハルシオンパワーを通じて、同国タウポを拠点とする乳業会社ミラカのミルクタンク車へ、地熱由来のグリーン水素の定期供給を開始したと発表した。

ハルシオンパワーは、ニュージーランドの先住民マオリの地権者をオーナーとする信託組織トゥアロパキ・トラストと大林組が出資して2018年に設立。タウポで地熱を使った水素の製造、販売を行っている。

ニュージーランド北島にあるタウポは、地熱資源に恵まれた地域として知られ、地熱エネルギーが発電だけでなく、食品製造や温室栽培、木材加工などの産業にも直接利用されている。

ミラカは先住民マオリの人々を主要オーナーとする乳業会社で、世界初の地熱を利用した乳製品加工を行っている。特に粉乳製造では、高温の地熱蒸気を熱源とした牛乳の乾燥を行い、石炭を使った従来型の乾燥工程と比較して92%のCO2削減を達成した。

今回、ミラカは水素と軽油の両方を燃料として走行するデュアルフューエル(DF)エンジンを搭載したミルクタンク車「アオランギ号」を導入。ハルシオンパワーは、同車にグリーン水素を供給する。グリーン水素を使ってミルクタンク車を定期運行するのは、同国で初めて。

アオランギ号は年間16万5000キロ走行する予定で、繁忙期には1日2回の水素補給が必要になる。水素も使うDFエンジンは従来の軽油トラックに比べ、CO2排出量を年間35%、100トン削減可能。水素ステーションの数が限られるニュージーランドでは、水素だけでなく軽油も燃料として使用可能なDFエンジンが注目されているという。

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LOGISTICS TODAY編集部
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