サントリー、世界初の食油由来のペットボトル導入

ロジスティクスサントリーグループは28日、使用済み食用油（廃食油）由来で樹脂などの原料となるバイオパラキシレンを用いて製造したペットボトルを、11月から一部商品に順次導入していくと発表した。バイオパラキシレンで製造されたペットボトルは、従来の化石由来原料から製造したペットボトルに比べ、大幅にCO2を削減できる。バイオパラキシレンから製造されたペットボトルの導入は世界で初めて。

パラキシレンはペットボトルの原料となるPET樹脂を製造する際に使われる化合物で、今回用いられたバイオパラキシレンは使用済み食用油から作られる。

使用済み食用油は、SAF（持続可能な航空燃料）の製造のための回収が行われているが、製造過程でナフサも生産される。このバイオナフサからバイオパラキシレンが製造されるため、サントリーはENEOSや三菱商事などとも協力して、バイオナフサを調達しペットボトルを製造するサプライチェーンを構築した。

サントリーが導入するペットボトルは280ミリリットルと285ミリリットルの飲料商品用の容器で、今回は4500万本分を導入。今後も拡大を進めていく。

同グループは、ペットボトルに関して2030年までに、すべてのペットボトルをリサイクル素材か、植物由来素材等に切り替え、化石由来原料の新規使用をゼロにするとの目標を掲げている。SAFの製造は今後、拡大していくことが見込まれ、バイオナフサのサプライチェーンの整備の重要性も増していくことから、関連する会社とも協力して、バイオマス資源由来のペットボトルの量産化に向けた体制の構築を目指す。

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LOGISTICS TODAY編集部
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