調査・データ日本貨物鉄道(JR貨物)は16日、2024年度第3四半期の輸送動向を発表した。
国内景気は、円安や原材料コスト高騰を反映した物価上昇が続き、個人消費の回復に足踏みが見られるものの、全般的には緩やかな回復基調が続いている。同社においては、台風10号接近・上陸や、輪軸組立作業における不正行為などの影響が大きかったものの、2024年問題などを踏まえた鉄道シフトの進展により輸送実績は前年を上回った。輸送実績は前年同期比6.5%増の744万9000トンだった。なお12月単月では4.5%増の257万6000トンだった。
コンテナは、食料工業品が記録的な猛暑に伴い清涼飲料水およびビール類を中心に需要が旺盛となったことや一部顧客における鉄道シフトの取組みなどにより好調な荷動きとなり、前年を上回った。紙・パルプは、ペーパーレス化の進展に伴う紙の需要減が続く中、鉄道シフトや安定した出貨により増送となった。エコ関連物資は、中央新幹線建設工事に伴う発生土の運搬や令和6年能登半島地震の災害廃棄物の輸送などにより増送となった。コンテナ全体では同5.4%増の512万2000トンとなり、12月単月では2.8%増の164万8000トンだった。
車扱は、石油が長期連休における移動需要増加などによりガソリンおよび軽油が好調な荷動きとなったほか、セメントは顧客における定期修繕計画の変更などにより前年実績を上回った。車扱全体では8.9%増の232万7000トンとなり、12月単月では7.7%増の92万7000トンだった。
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