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物流の課題は「コスト適正化」、JILS会員アンケート

2025年1月17日 (金)

調査・データ日本ロジスティクスシステム協会(JILS)は17日、会員企業を対象にロジスティクスの現状や課題などについて尋ねた2024年度のアンケート結果を公表した。回答者の半数以上が現状の課題について「物流コスト適正化(物流コスト改善)」と答え、前年度の調査に比べ増加した。また、荷主企業に対する問いでは「コスト削減」より「同業他社との連携」が物流では重要だとする回答が増え、意識の変化がうかがわれた。

同協会の事業展開に向けたニーズの把握や、ロジスティクスの課題を探るために毎年行っている調査で、先月2日から13日までインターネットを通じて実施。309件の有効回答があった。

アンケート結果によると、「ロジスティクスやSCMを推進するうえでの課題」を聞いたところ、「物流コスト適正化(物流コスト改善)」が53.4%と最も多く、前年度調査時の47.0%から6.4ポイント上昇した。「物流・ロジスティクス分野におけるDXへの対応」は27.2%で昨年から順位を上げ、「人材の育成、HRM」の21.7%や「ドライバー不足への対応」の20.7%を超えて全体の2位となった。

また、荷主企業の経営層に、物流に対する認識を聞いたところ、「物流はコストであり、コスト削減が最優先事項」が41.6%となり、前年度の47.3%から5.7ポイント下落した。一方で、「物流は協調領域であり、同業他社との連携が重要」が57.8%となり、前年度の42.0%から15.8ポイントの大幅増となった。

このほか、「調達から販売を通じた自社の物流の全体最適が重要」が64.3%と前年度比1.6ポイント増、「事業者や取引先による持続可能な物流構築が重要」も66.9%で同3.6ポイント増となっており、協会では「荷主企業でロジスティクスやSCMへの理解が進んでいる」と期待を寄せている。

サプライチェーン別の課題を自由に記入してもらう問いでは。リードタイムや納品条件に関する「商慣習の見直し」を求める回答が多く、問題解決に向け企業間での協力体制の構築を求める声や、新技術の積極的な導入の必要性を訴える声などが多く寄せられた。

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LOGISTICS TODAY編集部
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