調査・データ米市場調査会社のIMARCグループは21日、日本の貨物物流市場規模は2024年に3220億ドルに達し、33年には4150億ドルにまで拡大するとのレポートを公表した。この間の年平均成長率は2.9%となる。
レポートによると、日本の貨物物流市場は、テクノロジーの進歩とEC(電子商取引)の急速な拡大で、成長速度を速めている。ECサイトによるオンラインショッピングの急増で、ラストマイル配送サービスの需要が大幅に増加し、流通や倉庫保管、輸送インフラへの投資も増加。競争力を維持するために、企業も自動化やIoT、データ分析を採用して、業務の合理化やコスト削減、サプライチェーンの透明性の向上を図っている。
業界には、燃料費の高騰や労働力の高齢化、複雑な規制などの課題もあるが、横浜や神戸などの主要港を持つ日本の戦略的な立地によって、世界の物流ハブとしての役割を強化しているとしている。
また、サステナビリティも企業の最優先事項になりつつあり、排出規制の強化や環境意識の高まりにともない、企業は電気自動車や水素を動力源とするトラックなど、環境に優しい交通手段にシフトしている。政府も、グリーンロジスティクスを奨励しており、政府や自治体、企業によって鉄道や港湾施設のインフラの改良も進められている。
同社は、今後、サプライチェーンの追跡や自律走行車のためのブロックチェーンなどといったイノベーションが重要な役割を果たすと指摘。これらの進歩が、世界貿易における日本の競争力を維持し、貨物物流セクターは今後数年間、繁栄し続けるとしている。
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