
▲トーハン川口センター(出所:トーハン)
拠点・施設書籍・雑誌の取次大手トーハン(東京都新宿区)は26日、埼玉県川口市に同社の次世代型物流施設となる新たな拠点「トーハン川口センター」を開設したと発表した。同センターを首都圏での配送効率の向上と物流サービスの拡充を目指す戦略的施設として位置付けている。
同センターは充実した機能と最新設備を備えた大規模な物流拠点として設計した。敷地面積は1万810平方メートルに及び、4階建ての建物は延床面積2万1760平方メートルを誇る。施設内には業界最先端の物流機器設備が全面的に導入し、効率的な物流オペレーションを実現している。商品の搬送システムとして、最新鋭の発送ラインコンベヤーを採用した。さらに高性能な輸送方面別仕分けソーターを完備し、1時間当たり7500個という高い処理能力を実現した。これにより、大量の商品を正確かつスピーディーに処理することを可能にした。
▲(左から)発送ラインコンベヤー、輸送方面別仕分けソーター(出所:トーハン)
トラック受け入れ施設として設計されたバースエリアは、最大33台の大型車両が同時に着車できる広さを確保した。先進的なバース予約システムを導入することで、配送車両の効率的な入出庫管理を実現。これにより、従来課題となっていた車両待機時間を大幅に短縮し、環境負荷の軽減にも貢献している。具体的には、待機車両からのCO2排出量を従来比で30%削減することに成功している。
開設は中期経営計画「REBORN(19-23)」、「BEYOND(24-26)」に基づく本業改革の一環として位置付けた。同センターは、従来の雑誌物流の品質向上を図るだけでなく、雑誌以外の多様な商材にも柔軟に対応できる汎用性の高い次世代型物流拠点としての機能を備えることを目指している。物流業務の集約化も段階的に進められ、今夏には大手コンビニエンスストア2万店舗の発送業務を他社から移管する予定だ。
これに続き、西台雑誌センターで稼働している書店向け雑誌発送業務についても、段階的に移管作業を進める計画を立てた。これらの移管作業を経て、2025年中には全ての計画された業務の移管を完了し、新センターの全面稼働を開始する予定だ。
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