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ESR最大「川西DC」計画、DC2が満床完成

2025年4月2日 (水)

▲ESR川西ディストリビューションセンター2の外観(出所:ESR)

拠点・施設ESR(東京都港区)は1日、兵庫県川西市で延床面積12万4600平方メートルのマルチテナント型物流施設「川西ディストリビューションセンター2」(川西DC2)が3月31日に完成したと発表した。

川西DC2は地上6階建ての免震構造で、敷地面積は8万1452平方メートル。この施設は「川西ディストリビューションセンター」(川西DC)全体計画の1号棟目で、計画全体では敷地面積50万5281平方メートルを活用し、4棟の物流施設を2期に分けて開発する。ESRが手掛けたプロジェクトの中で最大規模となり、日本国内でも最大級の物流施設開発である。

▲「ESR川西ディストリビューションセンター2」を含むプロジェクト全体の完成イメージ(出所:ESR)

川西DC2にはすでに1社の入居が決定しており満床で完成を迎えた。同じ第1期計画に含まれる「川西ディストリビューションセンター1」(川西DC1)もことし5月末に完成予定。DC1については、すでに50%のスペースが契約済みとなっている。

立地するのは新名神高速道路・川西インターチェンジ(IC)から3.9キロ、国道173号線経由で池田木部IC(5.1キロ)から阪神高速11号池田線を利用して大阪国際空港(伊丹)に11キロのエリア。新名神高速道路・箕面とどろみIC経由で箕面有料道路や新御堂筋を利用することにより、北摂エリアまで10分、大阪中心市街地まで30分以内、神戸市、京都市までも1時間以内での配送が可能となる。さらに、2027年度に予定されている新名神高速道路の全線開通後には神戸市-三重県四日市市が1本でつながり、東名・新東名のダブルネットワークが形成され、渋滞解消や所要時間短縮など交通利便性がさらに向上する。

(クリックで拡大、出所:ESR)

また、能勢電鉄妙見線「一の鳥居」駅から徒歩2分の立地にあり、同駅と施設を直結する無料のシャトルバスも運行予定。朝7時から夜21時まで運行し、通勤の利便性が高い。また、休憩ラウンジや24時間営業のショップ、無料の託児所を備えるほか、バリアフリー設備やドライバー用の休憩室・トイレ、広い待機場も設けており、多様な働き方に配慮した設計となっている。

さらに、全館にLED照明を導入し、トイレや喫煙室には人感センサー付照明を使用。外壁には断熱性の高いサンドイッチパネルを採用し、省エネルギー設備も充実している。これにより、環境性能評価であるCASBEEのAランクを取得した。屋上には太陽光パネルを設置し、自家消費型の発電所として稼働予定で、将来的には100%オフグリッドによる電力供給も視野に入れている。

BCP対策としては、非常用自家発電機の設置により停電時にも最低限の設備が稼働可能。セキュリティー面でも、24時間365日の有人管理、非接触型カードリーダー、顔認証システムを導入している。

なお、川西DCの開発地はかつて住宅地として計画されたが、金融機関の破綻で頓挫した経緯がある。川西市は用途地域を工業地域に変更し、都市計画法に基づく開発許可を取得することで、このプロジェクトが始動した。ESRは地域社会との連携を深め、雇用創出や防災拠点としての役割を果たす方針を示している。

川西DC概要

所在地:兵庫県川西市東畦野字長尾1-38
敷地面積:(川西DC全体)50万5281平方メートル(DC2)8万1452平方メートル
延床面積:(DC)12万4600平方メートル
用途地域:工業地域
構造:(DC2)地上6階建て・免震構造

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