拠点・施設ESRは3日、兵庫県川西市に新たな大型物流施設「ESR川西ディストリビューションセンター1」(川西DC1)が5月31日に完成したと発表した。
川西DC1は、敷地面積6万2863平方メートル、延床面積11万9500平方メートル、地上6階建ての免震構造を採用したマルチテナント型物流施設である。シングルランプ方式により、全階層への車両接車が可能な設計となっている。梁下有効高は1階が6.5メートル、2階から6階が5.5メートル、床荷重は1階で1平方メートル当たり2トン、2階以降は1.5トンに対応する。
同施設は、総敷地面積50万5281平方メートルを誇るESR最大規模の物流開発プロジェクト「ESR川西ディストリビューションセンター」の一環として位置付けられ、ことし3月に先行して完成した「川西ディストリビューションセンター2」に続く2棟目である。

▲「ESR川西ディストリビューションセンター1」(出所:ESR)
立地面では、新名神高速道路・川西インターチェンジ(IC)から3.9キロ、池田木部ICから5.1キロと交通利便性が高く、大阪国際空港へも11キロと至近である。大阪市街地や神戸市、京都市へは1時間以内の配送が可能で、西日本広域をカバーできる戦略的な物流拠点となっている。
施設にはすでに1階から3階部分をミスミが契約済みで、その他多数の企業からも引き合いがあるという。また、労働環境の向上を目指し、最上階の6階にはラウンジや24時間営業のショップ、屋上バルコニーを設けている。さらに、従業員向けに能勢電鉄「一の鳥居」駅と施設間を結ぶ無料シャトルバスの運行も予定されており、通勤利便性も確保されている。
防災面では免震構造に加え、22キロボルトの特高受電設備を2回線方式で導入し、冷凍冷蔵設備など高負荷電力にも対応。セキュリティ面では顔認証システムと遠隔監視カメラを採用し、24時間体制の警備員常駐により、安全性を高めている。
環境配慮の観点からは、太陽光発電設備を設置し、最大1800キロワットの発電が可能。これにより、CASBEE Aランク、BELS 5スター、ZEBなどの環境認証を取得している。
かつて住宅地として計画されたが頓挫していた同地における本施設の開発は、川西市との協力により用途地域の変更や開発許可を短期間で取得して実現されたものであり、地域の雇用創出や災害時の防災拠点としての役割も担うことが期待されている。
敷地面積:(川西DC全体)50万5281平方メートル(DC1)6万2863平方メートル
延床面積:(DC1)11万9500平方メートル
用途地域:工業地域
構造:(DC1)地上6階建・PCaPC造・免震構造
完成:(DC1)2025年5月31日
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