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金沢工大、大型輸送ドローンの実用化へ支援獲得

2025年6月11日 (水)

ステップ1で開発した大型ドローン0号機(出所:金沢工業大学)

ロジスティクス金沢工業大学は9日、藤田萩乃准教授の「楕円型マイクロ波加熱チャンバの開発」と赤坂剛史教授の「最大積載量50kg・飛行距離50km超のVTOL型有翼電動ドローンの事業」が、今年度の「大学発新産業創出基金事業スタートアップ・エコシステム共創プログラム TeSH GAPファンドプログラム」に採択されたと発表した。藤田准教授は「応用研究」、赤坂教授は「スタートアップ組成」での採択で、赤坂教授は開発中の物資輸送用大型ドローンの実用化と事業化を目指す。

同プログラムは、北陸先端科学技術大学院大学と金沢大学が主幹機関となり、北陸3県の11大学、3高専を共同機関として、北陸地域からの大学・高専発スタートアップ創出を目指している。採択された研究者には、政府のGAPファンドを通じて支援が行われる。

赤坂教授の「最大積載量50kg・飛行距離50km超のVTOL型有翼電動ドローンの事業」は昨年度、応用研究に採択され、機体開発と飛行実験に取り組んできた。開発した大型ドローン0号機は今年3月に手取川河川敷にあるラジコン飛行場で、50キロ以上の荷物を積んだ飛行実験に成功し、山間地や離島、被災地での物資輸送を目指している。

今年度、スタートアップ組成の採択を受け、本格的に事業化を目指す。今後、運搬作業を行う事業者や、物流業務に新たにドローンを活用する事業者を想定し、飛行距離50キロメートルの飛行実証を進めながら、山間部や離島で実証試験を行い、その後は平野部や市街地でも飛行試験を実施。事業拡大戦略を構築しながら開発を進めていく。

また、藤田准教授の「楕円型マイクロ波加熱チャンバの開発」はマイクロ波加熱装置と呼ばれる産業用電子レンジに関する研究で、加熱時間や電気代が従来製品の10分の1程度という高効率な楕円型加熱チャンバ(加熱容器)を開発する。将来的には、マイクロ波加熱装置メーカーへの供給を目指している。

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LOGISTICS TODAY編集部
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