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米フィギュア、AIヒューマノイドの作業動画公開

2025年6月11日 (水)

調査・データヒューマノイド(人型ロボット)開発のFIGURE(フィギュア、米国)は7日、新型AIヒューマノイド「ヘリックス」を物流現場に3か月間導入し、AI学習を行った成果を公開した。

3か月の学習でヘリックスは、標準的な硬質箱に加えポリ袋、クッション封筒、その他の変形しやすい荷物や薄い荷物にも対応できるようになった。これらの荷物は折れたり、しわになったり、曲がったりするためカメラで配送ラベルを見つけるのが難しい。この課題に対処するため、ヘリックスは掴み方を臨機応変に調整。荷物の種類が増えたことで処理が困難になったにもかかわらず荷物1個あたりの平均処理時間は平均4.05秒に短縮された。

またヘリックスは瞬間的なカメラの映像を処理するだけでなく、短期的な視覚記憶を維持するようになった。具体的にはパッケージのどの側面が検査済か、コンベアのどの領域が空いていたかを記憶することができる。例えば最初のカメラビューでラベルが完全に認識できなかった場合、以前に部分的に映った画像を思い出し、ラベルが見えていた記憶された角度にパッケージを回転させることができる。これにより荷物の回転や視点の調整などの複数ステップの操作を確実に実行できるようになり、カメラによるバーコード認識の成功率は95%に向上した。

物流現場におけるヘリックスの主な目標は自律的な仕分けだが、人間との連携についても学習が進んでいる。人が荷物の引き渡しを待っているという状況のデモンストレーションを提供することによって、人間が差し出した手をアイテムを渡す合図と解釈するように条件付けを行った。これによりヘリックスは手を差し出している人間がいる場合、荷物をコンベアに置くのではなく渡すのが適切な動作であることを学習した。同社は今後も取り組みを続け、より高い速度と負荷下でも安定性を確保するようスキルセットを拡大し続けるとしている。

■ヘリックスの物流現場での作業映像

(出所:FIGURE)

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LOGISTICS TODAY編集部
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