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物流業の85.7%が「人手不足」、BLP調査

2025年6月11日 (水)

調査・データBLP(東京都新宿区)は10日、非効率と感じる業務に関するWebアンケートの結果を公表した。調査はクラウドソーシングサービス「CrowdWorks」(クラウドワークス)登録ユーザー(全国の社会人・フリーランス)を対象に行い、500件の有効回答を得た。

「あなたの職場では、全体的に人手が足りないと感じますか?」という質問に対して「常に人手が足りない」、「時々、人手不足で業務が滞ることがある」と回答した割合を業種別にみると、「運輸・物流」は85.71%で3位だった。この結果について同社は、eコマース(電子商取引)の拡大による配送需要増と長時間労働の過酷さが相まって、ドライバー不足が慢性化しており、働き方改革とテクノロジー導入の両立が求められていると分析した。1位は「医療・福祉・介護」の92.31%だった。

(クリックして拡大、出所:BLP)

「日々の仕事の中で、非効率と感じること業務は何ですか?」という質問に対し、最も多かった回答は「請求書や伝票などの処理、データ入力」(22.45%)だった。次いで2位が「社内報告や日報などの書類作成」(20.11%)、3位が「目的の資料や情報を探す時間」(19.18%)だった。

(クリックで拡大、出所:BLP)

「属人化した仕事はありますか?」という質問に対して「いくつかある」、「たくさんある」と回答した会社の割合を規模別にみると、1位は「1001名以上」(92.81%)だった。組織規模が大きくなるにつれ、業務の細分化と専門化が進む一方で、情報やノウハウの共有体制が追いついていない実態が浮き彫りとなった。次いで2位が「51-300名」(88.12%)、3位が「301〜1000名」(84.21%)だった。

「AI(人工知能)と聞いて、どのようなイメージを持ちますか?」という質問に対しての回答は、1位が「仕事が楽になりそう・便利になりそう」(35.14%)だった。次いで2位が「導入するのにお金がかかりそう」(25.44%)、3位が「なんだか難しそうで、よく分からない」(21.79%)だった。

同社の分析によると、業務の属人化や人手不足は特に「現場仕事」かつ「大規模企業」で顕著であることがわかった。AI活用には「仕事が楽になりそう」「便利そう」と好意的な意見が多数であり、特に請求書処理や書類作成、情報検索など、定型的な業務へのAI導入ニーズが高い。さらにこの結果を受け、業務の標準化やAI導入による効率化が求められている現場の実態を示しているとした。

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LOGISTICS TODAY編集部
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