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経営課題となる熱中症、安全対策に取り組むオリエント商事のソリューション

eneFANで、猛暑を克服し選ばれる現場作りを

2025年6月27日 (金)

話題ことしは、まだ梅雨も明けない6月中旬から、日本各地で猛暑日が記録された。もはやこの異常な暑さが、日本の標準的な夏と覚悟しなくてはならないようだ。

物流業界では、特に倉庫などの物流現場は夏場の作業環境改善、熱中症のリスク管理に、これまで以上に注力が必要なことは間違いない。

快適な作業環境構築の、現実的で合理的な選択eneFAN(エネファン)

オリエント商事営業本部事業戦略室の森本祥嗣氏が、こうした倉庫現場の熱中症対策として、もっとも効果的なソリューションの1つであると訴えるのが、「eneFAN」(エネファン)である。

▲eneFAN(エネファン)

eneFANは、倉庫などの天井・梁部分に設置する巨大なシーリングファンである。「優しい風を広い庫内全域に行き渡らせることで、庫内の作業者の体感温度を下げることが可能」(森本氏)だ。

保管や庫内作業のための広い空間を必要とする倉庫は、エアコンなどが有効な機能を発揮しづらい現場である。広大な室内の温度をエアコンで下げるには、電力消費量も莫大なものとなり、施設運用として効率的な手段とはいえない。

▲営業本部事業戦略室の森本祥嗣氏

「eneFANは天井で羽根をゆっくりと回転させることで、広い倉庫内でも心地よい風を行き渡らせ、体感温度を下げることができるソリューション」(森本氏)である。大きなファンをゆっくりと回転させるだけなのに、どれくらい体感温度が下がるのか、半信半疑という人も少なくないだろう。しかし、巨大倉庫だけではなく、工場施設、農業や畜産施設などでも運用が拡大していることこそが、その効果を実証している。森本氏は、「実際に運用している埼玉の現場では、エネファンの効果を体感できる見学会にも協力いただいている。導入現場で効果を発揮している様子を見てもらうことが、もっとも分かりやすいのでは」という。

「eneFANは、空気を効率的に循環させ、扇風機のように直接風を当てることのない優しい風で、体に負担をかけることなく作業環境を改善できることが特色。汗が蒸発する際に熱を奪う気化熱効果により、体感温度を5度下げることができる」(森本氏)。体に直接、冷風や強い風を当て続けることで、体調を崩した経験がある人も少なくないだろう。作業者の体に負担をかけない快適な環境作りという観点でも、eneFANは小型の扇風機やエアコンと比較して、合理的な選択であることがわかる。空気を循環させることにより、広範囲に涼しい環境を提供できるため、作業者が庫内を動き回るような現場での使用も効果的だ。「エアコンや小型ファンなどでカバーしようとすると、何十台も設置しなければいけない空間でも、eneFANなら1台で効果を発揮する」(森本氏)

▲eneFANは広範囲に涼しい風を送り込み、現場作業員の体感温度を下げる

eneFAN導入は、広範囲にわたって作業現場を涼しくするだけではなく、運用コスト面でのメリットも大きい。

森本氏は、「大型のファンを低速で回転させるだけなので、スポットクーラーなどの冷房機器と比較して圧倒的な運用コスト削減を実現する」と語る。涼しい職場環境作りで、導入コストだけではなく高騰する電気代が気がかりな管理者も多いだろうが、「eneFAN1台の運用コストは、毎月7500円程度に抑えられる」と聞けば、熱中症対策として現実的な選択肢だと納得するのではないだろうか。

こうした低コスト運用は、eneFANの搭載したPMSMモーターによるもの。極めて高効率な駆動モーターが省エネ稼働を可能とし、40デシベル以下の静音性能とメンテナンスフリーでの長期運用も実現している。

さらに、取り組みの精度を高めていくことが求められるCO2排出量の削減も期待できる。倉庫の冷房ツールとして比較されることの多いスポットクーラーの運用に対して、「年間のCO2排出量は6分の1程度に軽減できる。労働環境の改善とともに、環境対策に取り組む企業姿勢を示すこともできるソリューション」(森本氏)なのである。

熱中症対策を再確認し、選ばれる職場作りに最優先で取り組みを

政府は、熱中症関連の労働災害への対応として、ことし6月1日より熱中症対策を罰則付きで事業者の義務とする改正省令を公布した。

「WBGT(暑さ指数)28度以上または気温31度以上の環境下で連続1時間以上又は1日4時間以上の実施」が見込まれる作業を対象として、その事業主には熱中症対策を講じることが定められ、熱中症の自覚症状や疑いのある人がいた場合の報告体制や対応法を取り決めて、周知しておくことなどとしている。熱中症対策の実施義務に違反した場合には、6月以下の懲役または50万円以下の罰金が科される可能性もあり、それだけに国として、熱中症事故の発生を問題視し、その対策に力を入れていることの表れである。

こうした状況を受けて森本氏は、「万が一の事故が起こってからでは遅い。費用対効果を見極めた対策が必要なのはまさに今」と訴える。

人手不足はますます深刻化するばかり。現場の作業者を獲得できる環境作り、作業者が定着する環境作りがますます重要になっている。もはや、物流現場に不可欠な人材を確保できるかできないかが事業の明暗を分ける状況だ。行政の指導を待つまでもなく、前向きな熱中症対策への取り組みは、事業の持続性を高め、成長を図る上での前提だと考えるべきだろう。

森本氏は、6月からの義務化を待つことなく、すでにeneFANへの問い合わせも増加しているといい、「業界の熱中症対策への意識の高まり、職場環境改善への取り組み意欲が高まっている」のを感じるという。10年ほど前から市場に参入してきた豊富なノウハウを生かし、「おそらく、設置後の定期点検メニューを確立しているのは当社だけではないか。ツール自体は基本メンテナンスフリーだが、3年に1回の定期点検で設置状況に緩みなどが発生していないかなど確認し、安心して利用してもらえることにもこだわっている」(森本氏)という。当初は、作業現場の頭上で大型の羽根が回っていることへの抵抗感も多かったとも振り返るが、こうした安全性、信頼性を高める地道な取り組みが、ソリューションの普及を支えているのだろう。

設置自体は最短2週間程度での施工実績もあるという。「これから暑さが厳しくなる7月、8月の夏本番に向けて、十分な在庫を用意している。今ならまだ、熱中症リスクが高まる前に運用開始することも可能」(森本氏)だという。

また、夏場でeneFANの役割が終わるわけではない。結露対策やカビ対策でもeneFANの空気循環は効果をもたらす。施設メンテナンスにかかる費用低減など、年間を通して使用できるツールであることも見直しておくべきだろう。

ファクトリーブース導入検証は、現場目線の事務作業、休憩環境見直し

▲ファクトリーブース、喫煙室としての運用シーン

さて、職場の熱中症対策では、暑さ指数を下げることのほか、こまめな休憩や水分・塩分補給を徹底すること、異常に気づいた時にはすぐに作業を離脱し、体調を回復できるような適切な措置がとれる体制作りが義務付けられている。eneFANが、暑さ指数を下げる提案だとすれば、「ファクトリーブース」は休憩、体調を回復できるような環境を、作業場所に近いエリアに用意することで安全を守るための提案となる。

ファクトリーブースは、巨大空間内にパーテーションで天井付きの小部屋を構築するソリューションである。オフィス環境グループの田口博康氏は、「広い倉庫現場などでは、作業場所と一時的な休憩ができる場所との距離が離れている、フロアが違うといったケースも少なくない。こまめな休憩など作業者自身の安全意識を高めるためにも、作業場所に近接したスペースへの設置が有効」と説明する。

▲オフィス環境グループの田口博康氏

小スペースを効率的なクールダウン用休憩スペースとしての活用や、給水設備を設置するなど多様な用途が考えられる。熱中症対策だけではなく、パソコンなどが操作できる作業現場近接の事務作業スペース、喫煙ルームなど、目的に合わせた柔軟なスペースが設定できる。現場目線で必要なものとは何か、人を中心においた作業環境の見直しにもつながるだろう。

従業員のための安全な環境整備は、ただ導入コストのみで検証すべきものではない。人が支える物流業界だからこそ、作業者目線の制度設計と現場改善、リスクへの備えが、企業の競争力を左右する鍵となる。健康を守り、働き方の満足度を高め、人が定着する現場づくりに何が必要か、夏の暑さを「危険」と感じることをきっかけに、ぜひ再検証してもらいたい。

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