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国内飲料市場は5.3兆円で4年連続成長、矢野経済研

2025年8月18日 (月)

調査・データ矢野経済研究所(東京都中野区)は18日、国内の飲料市場は、2024年度に5兆2800億円(出荷金額ベース)に達し、4年度連続の成長になったとするレポートを公表した。ただ、販売数量は前年度並みで推移しており、製品価格の上昇の影響が大きい。同社は「数量ベースでの実需要の拡大には限界が見え始めている」と指摘している。

レポートによると、24年度の飲料市場をカテゴリー別にみると、記録的猛暑によって需要が高まり、ミネラルウォーター市場が金額・数量ベースともに伸びた。PB(プライベートブランド)商品は価格の訴求で存在感が高まり、NB(ナショナルブランド)商品もブランド力や新商品の投入により堅調に推移した。特にサントリー「天然水」の1リットルサイズの製品が新たな需要を獲得した。

茶系飲料市場も底堅く、日本茶では各社の主力ブランドである「伊右衛門」「綾鷹」「生茶」が大幅なリニューアルを行い、市場の活性化に寄与した。また、「お~いお茶」は大リーガーの大谷翔平選手の起用で注目を集めた。茶系飲料の傾向としては、無糖・健康志向が定着し「濃い系」商品が拡大している。

コロナ禍後の消費回復を背景に、飲料市場は金額ベースでの成長を継続しているものの、数量ベースでの実需要の拡大には限界が見え始めており、主要飲料メーカー各社の25年度の販売計画には慎重な姿勢が見られる。各社が価格改定を計画していることから、さらに需要が抑制される可能性もある。

同社は、単価の上昇によって25年度の飲料市場規模は出荷金額ベースで前年度比1.3%増の5兆3500億円になると予測。価格引き上げの影響で販売数量が減少する可能性があり、猛暑による販売量の押し上げ効果は限定的になると見込んでいる。

▲飲料市場規模推移・予測(クリックで拡大、出所:矢野経済研究所)

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LOGISTICS TODAY編集部
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