調査・データ帝国データバンク(TDB)は30日、ことし10月の飲食料品価格の値上げは3024品目で、半年ぶりの値上げラッシュになるとのレポートを発表した。1月以降10か月連続で前年同月を上回っている。通年では、12月までの予定分を含めて2万381品目となり、2年ぶりに2万品目を越えた。
主要な食品メーカー195社の家庭用を中心とした飲食料品の集計で、値上げ1回あたりの値上げ率の平均は17%となった。前年10月と比べ100品目(3.4%)多く、単月の値上げ品目数としては5か月連続で1000品目を超えた。3000品目を超えるのは、ことし4月以来となる。
食品分野別では、焼酎やリキュール、日本酒などアルコール飲料を中心とした「酒類・飲料」が最も多く、2262品目だった。「酒類・飲料」が単月で2000品目を超えたのは、23年10月の3198品目以来、2年ぶりとなる。「加工食品」は包装米飯や餅製品が中心で340品目、「調味料」は焼肉のたれやみそ製品などで246品目だった。
ことし1月からの累計では、前年実績の1万2520品目を62.8%上回った。1回当たり値上げ率平均は15%と、前年の17%をやや下回っている。食品分野別では「調味料」の6148品目が最も多く、前年から4433品目増えて3.5倍となった。「酒類・飲料」も清涼飲料水のほか、ビール、清酒、焼酎、ワインといった洋酒など広範囲で値上げとなり、4871品目と前年より大幅に増加した。
値上げ要因は、「原材料高」が全体の96.1%を占めたほか、「エネルギー(光熱費)」が64.3%、「包装・資材」62.9%、「物流費」78.8%、「人件費」50.2%となり、主要な要因が複合的に重なっていることがうかがわれる。一方、「円安」を要因とする値上げは12.4%で前年から大幅に低下した。
11月の食品値上げ予定品目数は9月末時点で100品目未満にとどまっており、年末にかけ値上げラッシュは小休止を迎える。このままでいけば、通年の値上げ品目は22年の2万5768品目には届かず、2万1000品目前後となると見込まれる。
■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。
※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。
LOGISTICS TODAY編集部
メール:support@logi-today.com
LOGISTICS TODAYでは、メール会員向けに、朝刊(平日7時)・夕刊(16時)のニュースメールを配信しています。業界の最新動向に加え、物流に関わる方に役立つイベントや注目のサービス情報もお届けします。
ご登録は無料です。確かな情報を、日々の業務にぜひお役立てください。