調査・データ国際航空運送協会(IATA)がまとめた8月の世界航空貨物市場統計によると、CTK(貨物トンキロ)は前年同月比4.1%増と、6か月連続で前年を上回った。国際貨物に限れば同5.1%増。ACTK(供給量)も3.7%増となり、航空貨物市場の回復基調が鮮明になっている。
IATAのウィリー・ウォルシュ事務局長は「高付加価値品の一部が海上輸送から航空にシフトしており、米国の関税政策を巡る不透明感が航空貨物の柔軟性を際立たせている」と分析した。実際、欧州-アジア、アジア域内、アフリカ-アジア、そして中東-アジアの航路では成長が顕著。一方で北米発着貨物は減少傾向が続く。
地域別では、アジア太平洋が9.8%増とけん引。欧州は3.2%増、中東は2.7%増、アフリカは11.0%増と堅調だった。北米は2.1%減と唯一マイナスとなった。燃料価格は6.4%下落し、製造業のPMI(購買担当者景気指数)も51.75と好転。外部環境の改善が航空貨物の底堅さを支えている。
IATAは、欧州-アジア間の30か月連続成長やアジア域内の22か月連続増加を挙げ、「航空貨物は変化する貿易構造に適応しながら回復を続けている」と指摘。グローバル物流の分断が進むなかでも、航空輸送の戦略的重要性が高まっていることを示した。
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