荷主ダイムラートラック(ドイツ)は22日、ハンブルク港湾物流大手のHHLA(同)、川崎重工業と、欧州における液化水素サプライチェーンの構築を目指し、戦略的業務提携に関する覚書(MoU)を締結したと発表した。署名は、ドイツ・ハンブルクで開催された「水素技術世界博覧会」の会場で行われた。

▲「水素技術世界博覧会」の会場で行われた締結式(出所:ダイムラートラック)
提携は、液化水素の輸入拠点としてハンブルク港を活用し、欧州内陸部への安定的かつ経済的な供給網を形成することを狙う。今後数か月間で、船舶による受け入れ・積み替えおよび陸路・鉄路での輸送に必要な物流要件の検討が進められる。3社はこの枠組みに追加の企業・機関を招き、水素バリューチェーン全体を網羅するコンソーシアムの形成を目指す。
川崎重工は液化水素の製造・貯蔵・輸送に関する実績を有し、最大16万立方メートル級の液化水素運搬船の開発も進めている。HHLAは欧州の港湾と内陸部を結ぶ物流ネットワークを持ち、燃料電池を搭載した港湾設備や大型輸送機器の導入により脱炭素化を推進している。
ダイムラートラックは、液化水素燃料を動力とする「Mercedes-Benz GenH2 Truck」を開発中で、すでに実走試験により1000キロ超の走行実績を示している。2026年には初期ロット100台の小規模生産を予定しており、30年代初頭の量産体制確立を目指している。
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