M&A渋沢倉庫は11月28日、政策保有株として保有するフジテック株(56万4700株)すべてについて、投資会社Bospolder1が実施する公開買い付け(TOB)に応募すると発表した。公開買付価格は1株5700円で、フジテック取締役会が賛同を表明していることや買付条件が妥当と判断できることから応募を決めた。
今回のTOBは、欧州系投資ファンドEQT(スウェーデン)によるフジテック買収の一環として14日に開始されるもの。買付予定数は発行済み株式総数の90.7%にあたる7154万株で、成立すればフジテックは上場廃止となる見通し。買収額は4078億円規模となり、対立していた創業家と香港ファンド・オアシスによる経営混乱の収束と、ガバナンス再構築が狙いとされる。
渋沢倉庫は保有株の全量が買い付けられた場合、2026年3月期第3四半期に投資有価証券売却益として26億5800万円を特別利益として計上する見通し。この売却益は現在公表している業績予想には織り込まれておらず、同社は今後、その他要因とあわせ業績影響を精査する。
公開買い付け期間は11月14日から12月15日までで、決済開始日は12月22日となる。
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