荷主KDDIスマートドローン(東京都千代田区)は18日、むつ小川原石油備蓄(青森県六ヶ所村)と共同で、むつ小川原国家石油備蓄基地においてAI(人工知能)ドローン「Skydio X10」を活用した広域自動巡視の実証に成功したと発表した。
実証は2025年8月19日-20日に実施。基地から約3キロメートル沖合に設置された一点係留ブイまで、上空電波(4G LTE)を用いてドローンを飛行させ、海上環境下でも安定した通信と映像伝送を維持できることを確認した。これにより、作業船を出動させず遠隔から海上設備を点検できる可能性を検証した。

▲一点係留ブイ(出所:KDDI)
陸上の貯蔵基地内では、高度60-100メートルで複数のウェイポイントを設定した自動飛行を実施。目視外飛行における安全性とルート再現性を確認し、巡視業務の自動化と省人化の有効性を検証した。
実証では、長距離・海上での安定通信のほか、自動ルート飛行による巡視業務の効率化、飛行映像のリアルタイム共有による遠隔監視体制の構築を確認。従来の船舶巡視と比べ、人員工数や燃料コストの削減効果が見込まれるという。
同基地は国内最大の敷地面積とタンク数を有する国家備蓄拠点で、陸域から海上まで管理範囲が広い。人手不足や燃料費高騰を背景に、巡視業務の効率化が課題となっていた。
今後は一点係留ブイの定常点検への活用を進めるほか、運航管理システムによる長距離洋上飛行の支援体制を整備。フォトグラメトリ(写真測量)を活用した防油堤の変位監視などにも展開し、国家インフラ管理の高度化と省人化を図る方針だ。
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