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中企庁、物流コスト転嫁監視で3省庁連携執行強化

2026年3月13日 (金)

行政・団体中小企業庁は、1月に施行した「中小受託取引適正化法」(取適法)に基づき、物流現場の「無償慣行」を打破する毅然とした姿勢を鮮明にした。長年、業界の重荷だった不当な荷待ちや荷役を「不公正な取引」と明確に位置づけ、サプライチェーン全体で適正な価格転嫁を促す。

事業環境部取引課の東谷研二課長補佐は、施行から2か月間の現状を踏まえ、取引適正化への道筋を提示した。

▲中小企業庁の事業環境部取引課の東谷研二課長補佐

最大の転換点は、法対象として「特定運送委託」を明記したことだ。これにより、発荷主による一方的な代金決定や、対価のない付帯作業への監視体制を大幅に強化。物流現場の不利益を許さない法的根拠が確立された。

現場では「運賃と作業の切り分けが進み始めた」との声が上がる一方、法改正の浸透は道半ばだ。同庁は実効性を高めるため、コスト算出根拠を明確化する検討を急ぐ。受注側が根拠を提示し、発注側も納得感を持って交渉に応じる取引環境の整備を加速させる。

監視体制は、中小企業庁、公正取引委員会、国土交通省の3省庁による「面的執行」へと進化した。定期的な連絡会議を通じて違反事例を共有し、どの省庁への相談でも迅速に対応するワンストップ体制を構築。物流現場の課題に対し、政府一体となってメスを入れる。

経営者の意識も劇的に変化している。「荷主への交渉は困難」という諦めから、法を後ろ盾とした建設的な対話へとシフト。自ら原価分析を行い、適正な利益確保を目指す動きが広がっている。

物流実務では、従来の資本金基準に加えて「従業員基準」が導入された。これにより、資本金にかかわらず規模の大きい発荷主が規制対象となり、適正取引の網が拡大した。今月中には200件の「交渉成功事例集」を公表し、業界の論理的な価格交渉を支援する。

なお、事業者向けの「取適法講習会」を3月11日、18日にオンラインで開催する。

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物流「取引適正化」の最前線
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詳細:https://www.logi-today.com/912614

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