ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

CHロビンソン、海空同時ひっ迫を警告

2026年3月6日 (金)

ロジスティクス米CHロビンソンは5日公表の3月グローバル市場レポートで、中東の軍事衝突が海上と航空の両方に同時にブレーキをかけていると指摘した。荷物が増えたのではなく、迂回や機材のずれでキャパシティーが実質的に縮んでいるのが今の問題だとしている。(編集長・赤澤裕介)

海上は喜望峰に集中、航空はハブ機能が停止

海上では、船社がスエズ運河の通過を止め、紅海への復帰計画も棚上げしている。ホルムズ海峡が閉鎖状態のため、湾岸への海上アクセスは紅海側からも断たれた形だ。アジア‐欧州や湾岸がらみの貨物は喜望峰回りに集中し、トランジットタイムは日単位ではなく週単位で延びているという。

直接影響を受ける船腹の割合自体は限られるように見えるが、船の配置やコンテナのポジションがずれることで周辺航路のキャパも削られ、到着時期の読みにくさが増しているとした。

航空貨物も湾岸地域の空域制限と主要ハブ空港の機能低下が重なっている。同社の推定では、世界の航空貨物キャパの12-13%が湾岸オペレーションの縮小と空域閉鎖で影響を受けた。本誌が既報で伝えた18%減とは推定手法が異なるとみられるが、いずれにしても1割を超えるキャパが一気に消えた計算になる。

アブダビ、ドーハ、ドバイといった湾岸ハブを経由していた貨物は、中国やインド、東南アジアのゲートウェイに流れ込んでいる。旧正月明けの出荷回復と時期が重なったことで、代替ルートにも負荷がかかっている状況だ。

同社は、湾岸拠点の航空会社が中東発着だけでなくアジア‐欧州‐北米を結ぶ中継役を果たしてきた点を強調した。この中継機能が止まったことで、欧州や北米向けのスペースも連鎖的にきつくなり、通常の季節パターンより早く引き締まりが始まっているという。

(クリックで拡大)

さらにレポートは、湾岸発の貨物を持つ荷主が海と空の両方で選択肢を失う「クロスモーダルな複合制約」に直面していると指摘。イラク、クウェート、カタール、サウジアラビア、UAE発の貨物が特に厳しいとした。アフガニスタン‐パキスタン間の緊張もインド発ルートの不確実性を高めるリスクとして挙げた。

同社の見立てでは、3月の市場を左右するのは需要の伸びではなく、迂回の長距離化やコンテナ・機材の偏りによる構造的なタイト化だ。トランジットタイムが読みにくくなり、ルートの選択肢が狭まる状態が当面続くとしている。

■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。

※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。

LOGISTICS TODAY編集部
メール:support@logi-today.com

LOGISTICS TODAYでは、メール会員向けに、朝刊(平日7時)・夕刊(16時)のニュースメールを配信しています。業界の最新動向に加え、物流に関わる方に役立つイベントや注目のサービス情報もお届けします。

ご登録は無料です。確かな情報を、日々の業務にぜひお役立てください。