ロジスティクス物流テックCuebus(キューバス、東京都台東区)は9日、国土交通省が進める「自動物流道路」の社会実装に向けた実証実験で、100メートルの連続搬送と最大1トンの自動搬送に成功した様子を公開した。実証は2月9日から20日まで成田国際空港内の道路区間で実施し、同省の「令和7年度自動物流道路の社会実装に向けた実証実験」のうち、「本線単路部:搬送機器の自動走行」にあたるユースケース2として行われた。

▲実証実験の様子(出所:Cuebus)
今回の実証では、同社が独自開発したリニアモーターユニットを使い、実際の道路上での運用を想定した搬送レーンと走行環境を構築。重量物、中量物、軽量物、空荷など複数の荷姿を設定し、速度や積載条件を段階的に変えながら、走行性能や積載物への影響を検証した。測定項目は、加減速特性や停止距離、電力消費量、走行中の位置計測誤差、アスファルトやコンクリート舗装上での荷物の振動・ズレ、自動走行時の左右の揺らぎと必要幅員など多岐にわたる。

▲搬送レーンを走行する推力台車(出所:Cuebus)
同社によると、最大1トンの積載搬送に加え、100ユニットのリニアモーターを連結した100メートル連続搬送にも成功した。これにより、ユニットを連続敷設する方式で長距離搬送が可能であることを確認したとしている。重量物では、400キロの手積みパレットや450キロのラップ巻きパレットなどを用いた試験も実施した。将来的な複数車両の密接走行や隊列走行を見据え、リアルタイムの位置取得による車間制御の成立性も評価している。
実証の主眼は、単に車両を走らせることではなく、道路インフラとして自動物流道路を成立させるための設計条件を洗い出す点にある。特に物流目線で重要なのは、荷物の振動許容性、必要幅員、停止精度、積載条件ごとの消費電力といった実装に直結する論点だ。自動物流道路は、道路空間に物流専用スペースを設け、無人・自動化された輸送手段で貨物を流す構想で、ドライバー不足への対応やカーボンニュートラル実現の観点から国が検討を進めている。道路上の連続搬送システムとして成立するには、車両単体の性能だけでなく、分岐、合流、保守、障害時対応、荷姿の標準化などを含めた全体設計が必要になる。
Cuebusは今後、最高速度の向上、複数車両の密接走行制御、インターチェンジを想定した分岐対応、積載物の高密度保管などに向けて研究開発を進める。次の段階として、新東名の建設中区間などでの社会実験を見据える。
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