ロジスティクスロボトラック(東京都中央区)は10日、自動運転セミトレーラーによる公道走行実証を複数のコンソーシアムで実施したと発表した。いずれも国土交通省の実証事業の一環で、幹線輸送への導入を前提に、車両性能と運行設計の両面から検証を進めた。物流事業者が関与した実運用ベースの検証が特徴で、単なる技術確認から事業化を見据えた段階に移行しつつある。

▲走行中の自動運転セミトレーラー(出所:ロボトラック)
1つ目の実証は、豊田通商、大塚倉庫、西濃運輸、福山通運と組成したコンソーシアムで実施した。2026年2月に静岡市と愛知県日進市の拠点間を結ぶルートで4400キロを走行し、このうち高速道路区間で自動運転を行った。物流各社の実際の輸送ニーズを踏まえ、ルート設定や検証条件を設計し、車両性能とオペレーションの両面から課題抽出を行った。
もう1つは、オリックス自動車、センコーと構成する「L4物流自動運転トレーラー推進協議会」での実証で、静岡県内の「TSUNAGU STATION浜松」と「同新富士」間を結ぶ中継輸送ルートで4800キロを走行。トレーラー交換を含む中継輸送の実運用に近い形で検証を行い、拠点間輸送と自動運転の接続性を確認した。

▲ハンズフリー運転中の様子(出所:ロボトラック)
いずれの実証でも、トンネル内でのGNSS(全球測位衛星システム)信号遮断、逆光環境でのセンサー認識、合流時の周辺車両判断といった実運用で発生する高難度シナリオを組み込み、走行性能を評価した。その結果、これらの条件下でも安定した走行が可能であることを確認したとしている。加えて、全長16.5メートルのセミトレーラー特有の操舵制御や車線変更時の安定性についても、AI(人工知能)アルゴリズムにより制御誤差を基準内に抑制できたとする。
セミトレーラーは積載量の増加に加え、荷役作業と走行を分離できる特性を持つ。このため、拠点での滞留時間の短縮や車両回転率の向上が見込まれ、幹線輸送の効率化手段として期待される。一方で、その効果を引き出すには、車両単体の性能だけでなく、中継拠点の設計や配車、運行管理といったオペレーション全体の再設計が前提となる。
今回の取り組みでは、ロボトラックが自動運転システムの提供に特化し、物流事業者が主体となって運行を設計する役割分担を志向している点も特徴だ。商用車メーカーや物流不動産、保険、通信など周辺プレイヤーとの連携も視野に入れており、単一企業では完結しないエコシステム型の事業モデル構築を前提としている。

(出所:ロボトラック)
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