国際欧州フォワーダー団体のCLECAT(欧州運送・物流・通関サービス協会)は10日、欧州議会の運輸委員会(TRAN)が、欧州委員会の「車両適合性パッケージ」に基づく車両登録証のデジタル化導入を支持する立場を採択したと明らかにした。発効から3年以内にデジタル登録証を標準とし、行政手続きの簡素化と透明性向上を図る。
提案では、登録証はデジタル形式を基本とする一方、デジタル利用が困難な利用者に配慮し、紙の登録証へのアクセスも維持する。ただし、紙媒体の無償提供義務化は僅差で否決された。登録情報の範囲や加盟国間の再登録条件、デジタル弱者への配慮も整理され、QRコードを通じた車両データの即時確認機能も盛り込まれた。現場での検査や手続きの迅速化が進む見通しだ。
制度の焦点は効率化にとどまらない。加盟国には、登録情報や走行距離、適合性検査結果、抹消理由などの車両データを電子的に収集・共有することが求められる。これにより、走行距離改ざんや盗難車の不正流通、車両データの操作といった不正行為の抑止を図る。大型車を含む車両データの連携強化は、越境物流における信頼性確保にもつながる。
TRANは欧州理事会との三者協議(トリローグ)入りも支持しており、制度の具体化に向けた交渉が本格化する見通し。一方、車齢10年以上の車両に対する年次検査義務化を含む別提案は調整が難航しており、5月初旬に妥協案が示される可能性がある。
車両データの標準化と可視化が進めば、輸送事業者にとっては車両管理やコンプライアンス対応の効率化が進む。一方で、データ開示範囲の拡大への対応も不可避となる。EU域内の物流は、デジタル基盤を前提とした運用への移行が段階的に進みつつある。
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