行政・団体公正取引委員会は17日、軽油販売に関する価格カルテル事件について、東日本宇佐美、ENEOSウイング、エネクスフリート、キタセキ、共栄石油の5社を独占禁止法違反の疑いで検事総長に告発した。犯則調査の結果、競争を実質的に制限する不当な取引制限があったと判断した。
告発によると、5社の従業者はほかの販売事業者と共謀し、東京都内に交渉窓口を持つ運送業者向けの軽油販売価格について複数回にわたり協議。2024年10月には、元売り手数料の引き上げを踏まえ、前月比で1リットルあたり2円の値上げを目標とすることで合意した。続く11月には価格維持を基本としつつ値下げ幅を仕入れ価格の下落分に抑制、12月には再び同2.5円の引き上げを目標とするなど、価格水準の維持・引き上げに関する協調行動が確認された。
これらの行為は、販売価格の決定を事業者間で拘束し、市場競争を制限するもので、独禁法が禁じる「不当な取引制限」に該当すると認定された。刑事罰の対象となる同法違反として、個人に対しては5年以下の懲役または500万円以下の罰金、法人に対しては最大5億円の罰金が科され得る。
軽油はトラック輸送の基幹燃料であり、物流コストの中核を占める。とりわけ法人契約によるカード給油は大手運送事業者の調達手段として広く普及しており、今回のような価格調整が事実であれば、運送事業者の燃料費を通じて広範な物流コストに影響を及ぼしていた可能性がある。
同件は25年に表面化したカルテル疑惑に端を発し、当初は8社を対象とした強制調査が行われていた。燃料価格の高騰が続くなかでのカルテル行為は、コスト転嫁が進まない運送業界にとって二重の負担となり得る。今後の刑事手続きの行方とともに、業界全体の価格形成の透明性が改めて問われる局面に入った。
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