調査・データ中国物流購買連合会などが29日に公表した2026年1-3月期の物流運行分析によると、中国の物流は需要・供給の協調改善が進み、質・効率ともに向上した。社会物流総額は96.4兆元と前年比+6.2%となり、前年、前年同期を上回る伸びで、GDP成長率を上回る拡大が続いた。
需要面では、工業品物流が引き続き主導し、同+5.8%と全体の8割以上の成長に寄与した。特に鉄道・航空宇宙設備や電子機器などの高付加価値製造分野は+10%超の伸びを示し、産業構造の高度化をけん引した。一方、消費関連物流も回復基調にあり、個人消費物流は+6.5%と拡大。EC(電子商取引)の進展によりオンライン小売は+7.5%となり、全体の25%を占めた。農村部や地方市場の成長も顕著で、共同配送や農産品物流の需要が活発化している。
国際物流も改善が鮮明となった。輸入物流は+9.1%と回復し、鉄鉱石や原油など資源系貨物が増加。半導体など中間財の輸入も+11.0%と伸び、製造業の供給網を支えた。越境ECや国際航空貨物の拡大も続き、1-3月の国際航空貨郵輸送量は+17.6%と大幅に増加した。中欧班列は5460列(+29%)と過去最高を更新し、複線的な国際物流ネットワークの強化が進む。
コスト面では、社会物流総費用は4.7兆元(+4.7%)で、対GDP比は14.0%と前年同期比0.1ポイント低下した。輸送費や管理費の比率が低下し効率化が進む一方、保管費の比率は上昇しており、在庫積み上がりの影響が残る。
供給面では、インフラ投資が+8.9%と拡大し、特に航空・水運分野の投資が大幅に増加。港湾コンテナ取扱量も+8.0%と伸び、物流ネットワークの能力増強が進んだ。鉄道や水運へのシフトも進み、輸送構造の最適化が進展している。
一方で、地政学リスクによるサプライチェーンの不安定化や在庫増加による周転効率の低下、燃料価格上昇によるコスト圧力などの課題も残る。物流企業のコスト率は上昇し、特に道路輸送や倉庫分野では価格転嫁が難しい状況が続く。
中国の物流は量的拡大に加え、デジタル化・高度化による質的転換が進む局面にある。需要は内外需の両輪で底堅いが、コスト上昇と在庫調整の進展が、今後の物流効率とサプライチェーン全体の生産性を左右する。
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