財務・人事米UPSが4月28日に発表した2026年3月期決算は、売上高が前年同期比で減少する一方、収益性の維持と構造改革の進展が焦点となる内容となった。連結売上高は212億ドル、営業利益は12.7億ドル、希薄化後1株利益(EPS)は1.02ドルとなった。調整後ベースでは営業利益13.2億ドル、EPS1.07ドルだった。
事業別では、米国内部門が減収減益となった。売上高は2.3%減の141億ドルで、取扱量の減少が主因。一方で単価は6.5%上昇しており、価格戦略による収益確保の動きが見られる。営業利益は5.15億ドルと前年から大きく減少し、営業利益率も3.6%にとどまった。需要減速の影響が収益に直結した形だ。
一方、国際部門は増収を確保した。売上高は3.8%増の45.4億ドルで、単価の10.7%上昇が寄与した。営業利益は5.47億ドルと高水準を維持し、営業利益率は12.0%と収益性の高さが際立つ。地域間輸送における価格管理とネットワーク最適化が奏功している。
サプライチェーン・ソリューション部門は減収ながら収益改善が進んだ。売上高は6.5%減の25.4億ドルとなったが、営業利益は2.05億ドルと前年から大幅に増加し、収益構造の改善が見られる。郵便関連サービスの取扱量減少が売上を押し下げた一方、コスト構造の見直しが利益押し上げ要因となった。
同社は近年、ネットワーク再編や自動化を柱とする構造改革を進めており、26年は年間で30億ドルのコスト削減効果を見込む。既に第1四半期時点で約6億ドルの削減を達成しており、施設統廃合や人員最適化などが進んでいる。こうした施策は需要変動に対応した柔軟なオペレーション構築を狙うものだ。
通期見通しについては、売上高897億ドル、調整後営業利益率9.6%を維持した。設備投資は30億ドル、配当は54億ドルを予定している。需要環境は不透明さが残るものの、同社は構造改革による効率化と価格戦略の強化により、下期以降の収益回復を見込む。
足元では米国内の荷動き減速が顕著である一方、国際物流の収益力が全体を下支えする。需要の地域差が拡大するなか、ネットワーク再編とコスト構造の最適化をどこまで進められるかが、今後の業績回復の鍵となる。
■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。
※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。
LOGISTICS TODAY編集部
メール:support@logi-today.com
LOGISTICS TODAYでは、メール会員向けに、朝刊(平日7時)・夕刊(16時)のニュースメールを配信しています。業界の最新動向に加え、物流に関わる方に役立つイベントや注目のサービス情報もお届けします。
ご登録は無料です。確かな情報を、日々の業務にぜひお役立てください。





























