国際米運輸省(USDOT)と連邦自動車運送安全局(FMCSA)は1日、トランプ政権発足後1年間のトラック業界向け施策をまとめた。外国人ドライバー向け商用運転免許(CDL)管理厳格化や英語能力要件(ELP)強化、不正訓練校排除を進める一方、駐車場整備や規制緩和、運行時間柔軟化も推進する。トランプ政権は、トラック輸送を「安全保障と経済を支える基盤産業」と位置付け、監督強化と業界支援を同時に進める姿勢を鮮明にしている。
ショーン・ダフィー運輸長官は、「長年“無法地帯”のようになっていたトラック業界を立て直す」と強調。外国人ドライバーに対する英語能力や就労資格確認を厳格化し、各州による不適切なCDL発給問題にも介入したと説明した。
トランプ大統領は2025年4月、「Enforcing Commonsense Rules of the Road for America’s Truck Drivers」と題する大統領令に署名。商用車ドライバーについて、「道路標識理解や法執行機関との意思疎通に必要な英語能力は譲れない安全要件」とした。これを受けFMCSAは、16年のオバマ政権下で緩和されたELP運用方針を撤回し、英語能力不足のドライバーを運行停止基準へ再組み込みした。
FMCSAによると、25年6月以降、2万人超のドライバーがELP基準未達で運行停止となった。さらに、カリフォルニア州がELP基準執行を拒否したとして、25年10月には4000万ドルの補助金交付を停止。州政府は26年1月から基準執行へ転換した。
外国人向けCDL管理でも監督を強化した。FMCSAは25年6月から全米監査を開始し、30超の州で非居住者向けCDL発給が基準不適合だったと指摘。26年1月にはカリフォルニア州への1億6000万ドル、同4月にはニューヨーク州への7300万ドルの資金交付停止措置を実施した。全国では2万8000件超の不適切発給ライセンスを取り消したとしている。
また、FMCSAは25年12月、全50州で1500のトラック運転訓練機関を監査し、6800超の不適格訓練事業者を登録から削除した。外国人ドライバーや訓練機関を巡る監督強化は、トラック運転手不足が続くなかでも、安全基準優先へ政策軸を戻す動きとみられる。
一方で、政権は業界支援策も打ち出した。25年4月以降、トラック駐車場整備へ3億ドル超を投資したほか、スピードリミッター義務化案を撤回。00年以前製造車両への電子運行記録装置(ELD)適用除外も維持した。加えて、連邦規則1800語超の削減を提案し、業界負担軽減を進める。
運行時間規制(HOS)では、ドライバーが休息時間を分割取得できる「Flexible Sleeper Berth」や、14時間拘束時計を一時停止できる「Split Duty Periods」などの実証も開始した。ドライバー裁量拡大によって疲労軽減と安全性向上を検証する。
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