国際電機メーカー大手・独シーメンスの米国法人は4日、過去5年間の米国内製造投資額が累計10億ドルに達したと発表した。電力設備、鉄道車両、データセンター向けインフラなどを対象に投資を進めており、米国内の製造基盤やサプライチェーン強化を図る。各拠点は2026年中に順次稼働予定で、28年までに2200人超の雇用創出を見込む。
投資対象は、AI(人工知能)関連需要やデータセンター市場拡大を背景とした電力インフラ製造が中心となる。テキサス州フォートワースでは、低圧配電盤などデータセンター向け重要設備を生産する延床4万6000平方メートルの新工場に1億9000万ドルを投資。ノースカロライナ州レキシントンでは、2億2000万ドルを投じて旅客鉄道車両工場を新設し、米国向け鉄道客車の製造を進める。
このほか、ノースカロライナ州とサウスカロライナ州では、AI関連需要拡大に対応するため、既存2工場の拡張と3拠点新設に計1億6500万ドルを投資。カリフォルニア州ポモナでも、低圧電力機器生産能力拡張に9500万ドルを投じる。シーメンスは、データセンター、半導体、公益インフラ、鉄道などを成長市場とみている。
同社は今回の投資について、「米国の再工業化やサプライチェーン強化を支える」と説明。米国内には現在、25の製造拠点と5万人超の従業員を抱え、1万6000社の米国内サプライヤー網を形成している。中小企業も含む地域サプライヤーとの連携強化によって、調達安定性や地域経済への波及も狙う。
製造拠点では、自社の産業ソフトウエアや自動化技術も導入する。3Dデジタルツイン技術を活用して生産工程をシミュレーションするほか、工場稼働状況をリアルタイムで可視化する運用管理システムも展開し、生産効率向上につなげる。AI時代を前提とした次世代型製造拠点への転換を進める構えだ。
また、カーボンニュートラル対応も並行して進める。新設・拡張拠点では、電動化設備や太陽光マイクログリッド、EV(電気自動車)充電設備などを導入し、2030年までのネットゼロ達成目標に対応する。米国では製造業回帰とインフラ投資拡大が進む一方、電力設備や鉄道車両など産業基盤分野で供給制約も続いており、シーメンスは現地生産拡大によって需要取り込みを狙う。
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